『九評共産党』発表16年後も注目される理由

2020/05/08
更新: 2020/05/08

大紀元時報が16年前に発表した社説シリーズ『九評共産党』(邦訳:共産党についての九つの論評 博大出版刊)は今も、読者に支持されている。中共ウイルス新型コロナウイルス)を発端に高まる世界の反共ブームで同書は再び注目されるようになった。中国共産党の本質を解説する同書は、初めて「天滅中共」(天が中国共産党を滅ぼす)という概念を提示し、「脱中共」運動の火付け役でもあった。

同書を刊行した「博大出版社」の洪月秀社長は「同書が現在、印刷が追い付かないほど売れ行きが好調だ」と述べた。中国共産党政権の隠ぺいが招いた中共ウイルスの感染拡大を背景に、人々の「共産党とは何か、中国で何が起きているのか、真相はどこにあるのかなどの疑問に答え、初めて中国共産党の本質を徹底的に解説した一冊だ」と、同書が再び注目された理由を説明した。

洪月秀氏によると、『九評共産党』が2004年11月に初めて出版されてから2005年だけでも10回以上、再版された。現在、英語・日本語・ドイツ語・韓国語・ロシア語・スペイン語・ベトナム語・イタリア語など20数カ国語に翻訳されている。一方、中国では禁書扱いにされている。

今回のパンデミックにより全世界ですでに377万人が感染し、26万人が死亡した(5月7日時点)。洪月秀社長は、「今回の中共ウイルスの感染拡大状況が深刻な国と地域の共通点として、中共との関係が親しい国と地域だと言われている。現在、世界は正と悪の戦いの真っ只中にあり、『天滅中共』は誰もが止められない歴史の潮流かもしれない」と述べた。

台湾の人権弁護士・朱婉琪氏は、『九評』を広く伝えることは中共の本質を知ることに繋がり、中共を崩壊に追い込むことは我々すべての人の責任だ。世界が今まで中共が犯した数々の罪を許してきたのは、国際社会が中共の反人類の本質を知らなかったからだ」と語った。

朱弁護士は、国際社会は中国の改革開放が最終的に中国人民に自由と民主主義、法治をもたらすだろうと考えていた。中共が犯した人権迫害・宗教迫害の数々の罪を見ても見ないふりをしてきた。世界中が中国共産党に騙された。中国共産党がいつか変わるという期待は絶対間違っている。中共を崩壊させる以外に方法はないとの見解を述べた。

 「欧米諸国は経済的利益のために中国共産党の浸透を許してきた。しかし、中国共産党の浸透が現在、世界の安全と人々の生命を脅かす結果となった」と朱婉琪弁護士は分析する。

現在、感染が深刻な米国、イタリアなど各国はパンデミックを引き起こした中国共産党政権に責任を取らせ、損害賠償を求めている。

全世界脱党支援センター台湾支部の劉秉華氏によると、2005年2月に全世界脱党支援センターが設立し、中国人の脱共産党運動を支援してきた。世界各地のボランティアは『九評』を広く伝え、人々が共産党の邪悪を認識することに貢献したと劉氏は話した。

ボランティアは街頭で中国人観光客を対象に『九評』を勧めるほか、中国大陸の弁護士、裁判官、検察官、警察官にも電話で脱党運動を説明している。劉秉華氏は、「彼らは中共のうその宣伝に洗脳されたことを知り、脱党者が相次いだ」と話す。

全世界脱党支援センターの公式ページによると、『九評』が発表されてからの16年間に少なくとも3億5000万人の中国人が共産党とその関連組織(共産主義青年団、少年先鋒隊)から離脱する声明を発表した。

(大紀元日本語ウェブ編集部)