韓国、新型ウイルス対策を800億ドル規模に倍増

2020/03/24
更新: 2020/03/24

[24日 ロイター] – 韓国は24日、新型コロナウイルスの感染拡大対策の規模を100兆ウォン(800億米ドル)に倍増させることを決めた。新型ウイルス感染拡大により影響を受けた企業を支援し、株式・債券市場の下落に対応する。

対策には29兆1000億ウォンの中小企業向け貸し付けのほか、20兆ウォンの社債・コマーシャルペーパーの買い入れ資金などが含まれる。

文在寅(ムン・ジェイン)大統領は、金融当局者や中銀総裁らとの会合で「新型ウイルス危機により企業倒産が起こらないよう万全を期す。通常の競争力ある企業が、一時的な流動性不足で破綻するようなことがあってはならない」と述べた。

金融委員会(FSC)は、対策の一環として10兆7000億ウォンの株式市場安定化基金を設立すると発表した。4月には、中銀と民間金融機関84行の出資による債券買い入れ基金も発足させる。

新型肺炎の影響により、韓国総合株価指数<.KS11>は3月に約30%下落。社債と国債のスプレッドも拡大し、信用危機の兆候を示している。

FSC幹部によると、政府が今月導入した「緊急融資」プログラムには、21万社超の小規模企業から申し込みがあった。

韓国疾病予防管理局(KCDC)の24日の発表によると、国内の新型コロナウイルスの新たな感染者は76人だった。感染者の累計は9037人。死者は2人増え、120人。

*内容を追加しました。

Reuters
関連特集: 国際