大紀元時報

米情報当局の高官、中国共産党の脅威を警告 「他のどの国よりも広く、深刻」

2021年01月25日 13時33分
ワシントンで開かれた上院情報特別委員会の公聴会で証言するウィリアム・エバニーナ氏=2018年5月15日(Win McNamee/Getty Images)
ワシントンで開かれた上院情報特別委員会の公聴会で証言するウィリアム・エバニーナ氏=2018年5月15日(Win McNamee/Getty Images)

米国家防諜安全保障センター(NCSC)のウィリアム・エバニーナ長官は19日、米FOXニュースに対し、中国共産党の米国に対する悪意ある対外影響力行使はバイデン政権が直面する主要な課題の一つになるとし、中共政権ほど米国に「より広く、より深刻な」脅威を与えている国はないと語った。

エバニーナ氏は21日に長官を辞任した。辞任の2日前に行われたこのインタビューで、同氏は、ビッグデータ収集から産業スパイ、悪意のある影響力、サプライチェーン攻撃などに至るまで、米国に対する中国の幅広い脅威について概説した。

「中国(共産党)は米国に対して高度に洗練された悪質な対外影響力行使を続けている」「中国(共産党)は贈収賄、恐喝、企業との秘密取引などを通じて、米国の政策や態度に影響を与え、中国(共産党)の利益に沿うように働きかけている」としている。

同氏は「特に昨年、ジョージ・フロイドさんの死、新型コロナウイルス、ワクチン、選挙において、中国を含む外国の敵が、米国内で行動や影響力を公然と増幅させようとする努力を見てきた」とし、中国共産党がソーシャルメディア(SNS)を利用して「混乱を扇動」し、米国内に不和を生み出していたことを明かした。

ビッグデータの収集

さらに、エバニーナ氏は、ビッグデータの収集など、中国政府が米国にもたらす他の脅威を指摘した。

同氏は「中国政府が医療データの収集を国の優先事項にしたことを、ほとんどの米国人は知らない。彼らは米国人の健康とゲノムデータを大規模に収集している」と述べ、「データの一部はサイバー攻撃によって盗まれたものだが、その多くは、米政府機関がゲノムの解析を中国企業に委託するなど、投資や提携によって合法的に入手されたものだ」と述べた。

「中国(共産党)はこのデータをあらゆる極悪非道な目的に利用でき、すでに国内のウイグル人への社会統制と監視のためにDNAを利用した目覚ましい記録を持っている」

「しかし、中国が米国のゲノムデータを収集していることが、彼らの精密医療や人工知能産業を牽引している。これは、米国のバイオテクノロジー産業と世界のヘルスケア全体に長期的な脅威をもたらす。(中略)私見だが、精密医療(注:最先端の技術を用い、細胞を遺伝子レベルで分析し、患者個人に対して適切な薬のみを投与し治療を行うこと)は世界の新しい産業革命であり、戦略的に取り組まなければ、長期的には負ける可能性がある」とエバニーナ氏は警告した。

産業スパイ活動

中国共産党の産業スパイ活動に関しては、エバニーナ氏は「深刻な問題だ」と指摘した。連邦捜査局(FBI)は約10時間ごとに、中国関連の新たなスパイ事案の捜査を開始している。

「中国(共産党)による知的財産の窃盗は、米国に年間5000億ドルもの損害を与えている。これは、米国の4人家族から4000~6000ドルを奪ったのと同じだ。驚異的な数字だ」

エバニーナ氏は「中国共産党は、公正な市場競争と自主的なイノベーションによって世界市場を牽引するのではなく、世界最大の経済大国という国家目標の達成のために、キャンパス、企業、医学、技術、航空宇宙、農業など幅広い分野で、知的財産、技術、イノベーションを大規模に盗み出してきた」と指摘した。

同氏は「中国は不公平な競争上の優位性を持っている」とし、「米国では政府と民間部門、犯罪者の間に明確な分離があるため、我々には理解しがたいことだ」と説明した。

「中国ではそうはいかない。みんなで協力し合っている」「中国企業と提携する場合、中国の諜報機関とデータを共有する義務があることを理解する必要がある」

「例えば、中国共産党の諜報機関がサイバー攻撃で米国のデータを入手した場合、中国のテック企業にそのデータの処理や分析を依頼できる。しかし、米国ではそれができない」と付け加えた。

サプライチェーン攻撃

エバニーナ氏は中国共産党が「米政府と産業界のサプライチェーンを悪用し続けている」と言い、「サプライチェーン攻撃は、供給者と消費者の間の基本的な信頼関係を侵害するため、最も陰湿なものである」と指摘した。

同氏は、中国の諜報機関が近年、戦術や技術面で大きな「前進」を果たしており、「個々の企業ではなく、クラウド事業者を通じたワンストップ・ショッピングを目指している」とした。

さらに、「企業にとって最も正確で安全なサイバーディフェンスを構築するために、サプライヤーやITサービスの提供先をしっかりと検討しなければ、ドアを開けっ放しにしていることと同じである。彼ら(ハッカー)がそこにいることすら知らない」と同氏は語った。

「例えば、銀行が大企業に非常に機密性の高い金融データサービスを提供するために、データの保管・管理をクラウド事業者に委託するとする。その事業者がハッキングされたり、中国共産党の諜報機関に侵入されたりすれば、そのデータが盗まれる可能性がある」

「これはバイデン政権が対処しなければならない非常に複雑な問題である。国民のプライバシーや自由、データ保護に関して」と付け加えた。

エバニーナ氏は連邦政府で31年間、うち24年間を諜報機関で過ごし、連邦捜査局、中央情報局(CIA)、国家防諜安全保障センター(NCSC)で勤務していた。2014年にはNCSCの長官に抜擢され、2018年の就任は上院で圧倒的な賛成多数で承認された。

(翻訳編集・王君宜)

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