このほど、ケンブリッジ大学の研究センターと中国ファーウェイの関係が報じられ、問題となった。写真はケンブリッジ大学トリニティ・カレッジ(LOIC VENNIN/AFP/Getty Images)

英ケンブリッジ大研究センター、中国ファーウェイと緊密な関係 議員らが調査呼びかける

ケンブリッジ大学の研究センター「ケンブリッジ中国管理センター(CCCM)」に所属する複数の研究者が、中国通信機器大手の華為技術(ファーウェイ)とつながりを持っていることがわかった。英議員らは政府に対し、大学などの中国資金依存について直ちに調査を行うよう要請した。英紙「タイムズ(The Times)」が13日に報じた。

CCCM上層部4人のうち3人がファーウェイと関係

同紙によると、2018年に深圳市で立ち上げたCCCMの胡彥平代表は、ファーウェイの元上級副社長で、中国国務院の特別手当の支給対象者でもあるという。同特別手当は中国政府が高く評価する専門家に支給されている。

CCCMは、胡氏がケンブリッジ・ジャッジ・ビジネス・スクールやCCCMに対し、今までいかなるサービスも提供がないとタイムズ紙に回答した。

しかし、CCCMのウェブサイトには胡氏が代表者だと記載されていた。CCCMはタイムズ紙から問い合わせを受けた後、胡氏の情報をウェブサイトから削除した。

CCCMのウェブサイトで経営陣として紹介されている4人のうち、3人がファーウェイと密接な関係を持つとされる人物だった。ファーウェイの創業者で、最高経営責任者(CEO)の任正非氏の側近、田濤氏の名前もあった。

CCCMの名誉研究員であるDavid De Cremer氏は、田氏と共同でファーウェイを賛美する書籍を執筆し、イギリスや中国での講演でファーウェイの携帯電話を勧めていた。

また、CCCMのディレクターの1人である尹一丁氏も、田氏と共にファーウェイを宣伝する記事を執筆した。

同紙は昨年、CCCMは中国政府から20万ポンド(約3000万円)、ファーウェイから15万5000ポンド(約2345万円)の資金提供を受け取ったと報じていた。

大学は中国資金に過度に依存、英政界は緊急調査を要求

英 NGO「香港監察」の政策責任者、ジョニー・パターソン(Johnny Patterson)氏は、「ファーウェイと中国政府の関係は、もはや秘密ではない」と指摘した。両者の密接な関係は国家安全保障に重大な影響を与えるとし、ケンブリッジ大学は調査を行うべきだと述べた。

一方、ファーウェイは、「これらの疑惑は、学術界とビジネス界のパートナー関係に対する根本的な誤解を反映している」と反論した。

英国のトップ20の大学は近年、ファーウェイや中国の国営企業から4000万ポンド(約60億円)以上の資金提供を受けていると言われている。

2018年、オックスフォード大学は今後、ファーウェイからの資金提供は受けないと発表した。

イアン・ダンカンスミス(Iain Duncan Smith)元英保守党党首は12日、「英国の大学は近年、中国からの資金に依存しすぎている」と危機感を示し、政府は機関や企業の中国への依存度を緊急に調査すべきだと述べた。「ケンブリッジ大学のケースは特に最悪だ」と付け加えた。

英国下院外交委員会の委員長で中国研究グループの会長を務めるトム・トゥーゲンドハット(Tom Tugendhat)議員も、「学術的影響力は明らかに問題だ」と指摘した。

「大学が喫煙と癌の関連性を調査するのに、タバコ会社から資金を決して受け取らないのと同じように、各機構は自分たちの資金の源について細心の注意を払う必要がある」と述べた。

ファーウェイは欧米政府から、中国政府とのつながりを指摘されている。中国の関連法案は中国企業にユーザー情報の共有を義務付けているため、英国、オーストラリア、米国など多くの国々は、国家安全保障上の懸念から、ファーウェイを次世代通信規格「5G」から排除している。

(翻訳編集・李凌)