中国大使「中露関係にレッドラインはある」親露路線を修正か

2022/03/29
更新: 2022/03/29

中国の秦剛駐米大使が24日、ウクライナに軍事侵攻したロシアとの協力関係について「禁じられた分野はない」が、「レッドラインはある」と発言したことが注目を集めている。専門家らは、中国の習近平指導部は親露路線を修正しているとの見解を示した。

秦大使は24日、香港メディア「鳳凰衛視」のインタビューで、「中露は協力する上で禁じられた分野はないが、レッドラインはある」と話した。大使は、レッドラインは「公に認められている国際法と国際的な規範である」と示したが、詳しく述べなかったという。

米ボイス・オブ・アメリカ(VOA)29日付は、ロシア軍が現在ウクライナ軍の反転攻勢を受けていることや、ロシアに対して西側諸国が結束を強めているのを見て、中国は戦略を立て直さざるを得ない状況に直面しているのではないかと分析した。

今年2月に中国の習近平国家主席とロシアのプーチン大統領が会談を行った後に発表した共同声明にあった「友情に限界はなく、協力する上で禁じられた分野はない」との文言に、「中国側は初めてレッドラインを付け加えた」とVOAは指摘した。

在米中国語誌「北京之春」の胡平・名誉編集長は「秦大使の発言は間接的に中露の協力に限界がないという習近平氏の主張を否定した。これは習近平氏のロシア支持の政策が失敗したことを意味する」と語った。

いっぽう、香港人ジャーナリストの紀碩鳴氏は、中国が「レッドライン」を唱え始めたのは、対露政策や戦略の変更を意味するのではなく、逃げ道を探るためにあるとの認識を示した。

紀氏は、中露両国は旧ソ連時代から友好関係を深めてきたため、ロシアがウクライナ侵攻に踏み切った際、中国に反対する理由はなかったと指摘した。

プーチン大統領が2月24日にウクライナ東部で「特別軍事作戦を開始する」と宣言したことに対して、翌日、習近平氏はプーチン氏との電話会談で「現在の危機的な状況の下でロシアの指導者がとった行動を尊重する」と述べた。

紀氏は、当時中国側もロシア軍が短時間にウクライナの主要都市を占拠できると判断したと推測した。

ロシア・ウクライナ戦争はすでに1カ月以上続いている。一部の報道では、現在ウクライナ軍が反撃を強めており、ロシア軍が後退している。

国際社会がロシアの軍事侵攻への非難を強める中、「難しい立場に立たされた中国は、保身のため、あるいは挽回の余地を残すためにレッドラインを提起したのだろう」と紀氏は述べた。

(翻訳編集・張哲)

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