「武力攻撃」にあたるサイバー攻撃とは…防衛省、米国防総省規定のメルトダウン等参考にあげる

2022/04/13
更新: 2022/04/14

防衛省は13日、物理的手段による攻撃と同様に深刻な被害を生じるサイバー攻撃も、武力攻撃に該当する場合があるとの見解を改めて示した。米国防総省の規定で列挙されている3つの事例を参考に掲げた。衆議院外務委員会で松原仁議員の質問に対する答弁。

松原氏は、物理的攻撃同様に大きな被害が生じるサイバー攻撃について、どの程度の被害を生じるものが「武力攻撃」に該当するのかを問うた。防衛省の大和太郎防衛政策局次長は、サイバー攻撃と武力攻撃との関係を考える際の参考として、米国防省が2015年に公表した「戦争をめぐる国際法」の規定に言及した。

米国防総省の規定では「武力攻撃」に該当するサイバー攻撃の事例として、原子力発電所メルトダウンを引き起こすもの、人口密集地の上流ダムを開放して被害を引き起こすもの、そして航空管制システムの不具合を引き起こし航空機墜落等につながるもの、の3つを列挙している。

大和次長はサイバー攻撃が武力攻撃に該当するかについて、物理的攻撃と同様、実際に発生した事態の個別具体的な事例と状況に応じて総合的に判断するものだと強調している。

松原氏は、米国防総省が想定するハード面の被害のみならず、情報操作や金融システムの麻痺などソフト面における対処についても議論をするよう求めた。

日米両政府は2019年4月の外務防衛閣僚協議2プラス2)の共同声明で、日本が深刻なサイバー攻撃を受けた場合は武力攻撃とみなし、米国の対日防衛義務を定めた日米安全保障条約の第5条を適用して、共同で対処する場合があることを確認している。宇宙・サイバー空間を含めて軍事力を拡大させている中国などを念頭にしている。

日本の安全保障、外交、中国の浸透工作について執筆しています。共著書に『中国臓器移植の真実』(集広舎)。
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