アメリカのベッセント財務長官は6日、CNNテレビのインタビューで、アメリカが各国に提示している貿易上の要求に応じなければ、高い関税が課される可能性があると発言した。これは、アメリカが自国の産業保護と貿易赤字の是正を目的に、各国との貿易交渉で圧力を強めていることを示すものである。
ベッセント長官はインタビューの中で、「アメリカの要求に応じることで、高い関税を回避できる」と述べた。具体的な要求内容としては、非関税障壁の撤廃や通貨政策の見直し、不当な補助金の是正などが挙げられている。長官はまた、「我々は18の主要な貿易相手国に焦点を当てているが、すべての国に対して公正な貿易を求めている」と強調した。
今回の発言は、トランプ大統領が進める「相互関税」政策の一環として出されたものだ。トランプ政権は、アメリカの貿易赤字を問題視し、これまでにも中国や欧州連合(EU)などに対し、関税引き上げをちらつかせながら交渉を進めてきた。今回の発言も、各国に対してアメリカの要求を受け入れるよう圧力をかける狙いがあるとみられる。
一方で、どの国が具体的に高関税の対象となるのか、また、今後どのような交渉が進むのかについては、現時点では明らかにされていない。ベッセント長官は「我々は各国と建設的な対話を続けていく」と述べており、今後の交渉の行方が注目される。
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