「またか」──そう、また竜騒ぎである。
中国・福建省莆田(ほでん)市で9月14日、ある女性が自宅ベランダから稲光を撮影していた。すると、雲間を縫うように黒い影がうねり走り、稲妻に照らされて一瞬、その姿が浮かび上がった。
「いま、私、何を撮ったの?」。撮影者は思わず声を上げた。
(竜らしき物体を捉えた動画シーン。2025年9月14日、福建莆田市)
映像がSNSに拡散されると、「また竜の目撃動画か」「もう隠しきれない」といった興奮の声が相次いだ。
近年、中国各地で同様の目撃報告が続いている。黒い影だけでなく、竜の声とされる「牛のようなうなり」まで、繰り返し映像に収められている。
(2025年5月8日夜、西安で捉えた28秒間に及ぶ竜の声【1:04秒あたりから】。撮影者は「動画には一切の加工を加えていない」と証言し、「工事音でも、飛行機や車両の音でもなかった。まるで南の空高くから巨大な獣が吼えていた」と回想する)
自然現象か、それとも伝承の再現か──答えはまだ出ない。
空を走った影だけが、確かな証拠として残った。人類は太古から同じ空を仰ぎ、そして同じ謎に心を奪われ続けてきた。

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