2025年12月1日 – 東京株式市場の前場中ごろ、日経平均株価は下げ幅を拡大し、一時800円超の下落を記録した。前週末比約650円安の4万9600円台前半で推移しており、市場では短期的な過熱感を背景とした利益確定売りが優勢となっている。投資家は同日午後に予定される日本銀行の植田和男総裁の講演内容を見極めようとする動きも強まっており、持ち高整理の売りが相次いだ。
市場の背景と要因
前週、日経平均は米株高の影響を受けて1600円あまり上昇し、5万円台を回復する場面もあった。しかし、この急ピッチの上昇が短期的な過熱を招き、利益確定売りが膨らんだ形だ。
10時現在の東証プライムの売買代金は概算で1兆6617億円、売買高は7億5803万株と、活発な取引が続いているものの、全体として売り圧力が上回っている。
個別銘柄の動向
下落銘柄の例: ソニーグループ(6758)、TDK(6762)、中外製薬(4519)などが値を下げ、ハイテクや医薬品セクターに売りが目立った。
上昇銘柄の例: 三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)、しずおかフィナンシャルグループ(5831)、日立建機(6305)など、金融や建設機械関連で堅調な銘柄も見られた。
今後の見通し
市場関係者は、植田総裁の名古屋市での金融経済懇談会後の記者会見に注目している。利上げに関する発言が市場のセンチメントを左右する可能性が高く、後場以降の動向が注目される。
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