中国の旧正月を前に、中国共産党党首の習近平は2月10日、北京の八一大楼を訪れ、異例となるビデオ方式で部隊の官兵を慰問した。この対応をめぐり憶測が広がっている。
分析では、中国共産党中央軍事委員会副主席の張又侠が失脚した後、習近平がクーデターや暗殺を懸念し、北京を離れられない状況にあるとの見方が示されている。
中国国営の新華社は2月11日、習近平が10日に中央軍事委員会所在地の北京・八一大楼を訪れ「ビデオ方式」で官兵を慰問し、旧正月を前に祝意を伝えたと報じた。
中共当局が公開した映像では、習近平が深緑色の中山装を着用し、壇上に座って部隊官兵にあいさつする様子が映っていた。
今回の慰問は、張又侠が先月24日に突然失脚して以降、習近平が部隊官兵と交流した初の機会となった。これまでの2年間と異なり、習近平は部隊に赴いて官兵と直接面会しなかった点が注目されている。
中国では毎年、旧正月前に中共指導部が部隊官兵に「年始のあいさつ」を行うのが慣例となっている。中共系メディアの報道によれば、2024年の旧正月前の2月2日、習近平は天津駐屯部隊を視察・慰問した。2025年の旧正月前の1月24日には、遼寧省瀋陽市に所在する北部戦区機関を訪問し、視察と慰問を行った。
しかし、張又侠の失脚から18日が経過した現在まで、習近平は北京を離れていない。
公開情報によれば、2月6日、習近平は北京で駐京部隊の退役幹部を慰問した。さらに、2月9日から10日にかけても北京周辺で活動し、科技イノベーション園区、高齢者サービス街区、春節市、街道食堂などを視察した。
元中国共産党体制内官僚の杜文氏は2月11日、X(旧ツイッター)に投稿し、「張又侠勢力の影響がまだ完全に除去されていないため、途中で暗殺やクーデターに遭うことを懸念し、習近平は地方視察のために北京を離れることができない」と指摘した。杜文氏はさらに、中国共産党軍内部で大規模な整肃・粛清が進行していると述べた。
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