消費税減税 企業の「プラス」評価は4社に1社にとどまる =帝国データバンク調査

2026/02/17
更新: 2026/02/17

帝国データバンクは2026年2月13日、消費税減税が実施された場合に企業へ与える影響に関するアンケート調査の結果を発表した。減税が自社にとって「プラスの影響の方が大きい」と回答した企業は25.7%にとどまり、半数近くの企業が「特に影響はない」と受け止めている現状が明らかになった。

調査の背景:衆院選での争点化

今回の調査は、2026年2月5日から9日にかけて実施されたものである。背景には、同年2月8日に投開票が行われた第51回衆議院議員総選挙がある。各政党が様々な公約を掲げる中、消費税の「減税」が高い関心を集める争点の一つとなっていたことから、企業現場での受け止めを把握するために行われた。

アンケート結果:期待と冷ややかな視線

調査結果(有効回答企業1546社)によると、消費税減税による自社への影響について、「プラスの影響の方が大きい」とした企業は全体の25.7%であった。一方で最も多かった回答は「特に影響はない」の48.2%であり、「マイナスの影響の方が大きい」は9.3%、「分からない」は16.8%であった。

業界別に見ると、「プラス」の影響を見込む割合が最も高かったのは「小売」で36.8%に達した。「消費意欲は確実に高まる」「耐久消費財の購買意欲が高まるきっかけとなる」など、売上増加への直接的な期待感が寄せられている。

対照的に、「特に影響はない」と回答した企業からは、「ほとんど法人への販売(BtoB)のため影響はない」といった声が聞かれた。また、「マイナス」と回答した企業は少数派(9.3%)ではあるものの、システム改修や経理処理の複雑化を懸念する声が挙がっている。特に、対象を「食品のみ」とするような限定的な減税に対しては、「外食が相対的に割高となり売上が減少する」(飲食店)といった不利益を危惧する意見もあった。

今後の予測と課題:実効性ある制度設計へ

本調査からは、企業が消費税減税に対し、必ずしも諸手を挙げて歓迎しているわけではない実態が浮き彫りとなった。

消費意欲の向上には一定の期待があるものの、過半数の企業は静観の構えを見せている。特に「食品のみ」「期間限定」といった複雑な制度設計に対しては、事務作業の煩雑化や特定業種への不利益に対する懸念が根強い。

今後の展望として、減税を景気刺激策として機能させるためには、制度設計のあり方が鍵となる。帝国データバンクは、企業の事務負担を軽減し、公平な競争環境を維持する観点から、対象や期間を限定しない「一律減税」という選択肢も重要な検討論点の一つであると指摘している。

財源確保の道筋も含め、実効性と現場負担のバランスを考慮した慎重な議論が求められることになるだろう。

エポックタイムズの速報記者。東京を拠点に活動。政治、経済、社会を担当。