中国南部・深圳で行われた新築マンションの販売現場で、購入希望者が押し合いとなり、警備員と衝突する騒ぎが起きた。しかし、その「人気ぶり」に対し、現場の証言からサクラ動員疑惑が浮上し、波紋が広がっている。
問題の物件は深圳市龍華区にある「幸福城臻園」。4月13日の販売開始当日、現地には長い列ができ、一部の人が柵を乗り越えるなど混乱状態となった。警備員がスプレーを噴射する場面もあり、現場は一時騒然となった。
その後、本紙が現場にいた複数の男性に取材したところ、「サクラとして参加した」との証言を得た。証言によれば、1人あたり約200元(約4千円)で動員され、柵を乗り越えるなど目立つ行動にはさらに報酬を上乗せしていたという。さらに別の男性も、開発側が熱気を演出するために人を集めていたと明かし、「実際の購入者はほとんどいなかった」と語った。
これらの証言が事実であれば、現場の混乱は自然発生ではなく、あらかじめ演出した可能性がある。実際にネット上に出回った映像でも、混乱のわりに緊迫感が乏しく、周囲で見ている人々の様子も落ち着いているなど、不自然さを指摘する声が相次いでいる。
背景には、中国の不動産市場の低迷があるとみられる。売れ行きが鈍る中で、販売側が人気を装うためにサクラを動員し、あえて混雑や争奪の雰囲気を作り出す手法は以前から指摘されてきた。販売戸数を絞って希少性を演出したり、行列を作ったりして需要が高いように見せるケースもある。
今回の騒動についても、「本当に購入する人があのような行動を取るとは思えない」「若いアルバイトのように見える」といった声が広がっている。一方で、公式にはサクラ動員は認められておらず、真相は明らかになっていない。
見せかけの熱気がどこまで実態を反映しているのか。中国当局が繰り返し強調してきた不動産市場の回復という公式見解に対する疑念は、むしろ一段と強まっている。

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