スペースXが中国製部品を排除 米企業で「脱中国」が加速

2026/07/31
更新: 2026/07/31

米中間の技術競争が激しさを増す中、世界の大企業は中共に関わるリスクへの警戒を一段と強めている。従業員の経歴やサプライチェーンの管理から、監視設備、半導体の調達に至るまで、米国企業はあらゆる段階で対策を強化し始めた。スペースXはサプライチェーンの審査を全面的に強化し、米国議会も超党派でAppleに対し、中国企業の半導体を調達しないよう警告している。

ロケットや人工衛星からスマホ向け半導体まで、米国の大企業の間で新たな「脱中国」の動きが広がっている。

イーロン・マスク氏が率いるスペースXは最近、サプライチェーンの審査体制を全面的に強化した。中国で製造された重要部品の調達を禁止するだけでなく、取引先に対し、中国人をスペースX関連製品の製造に関与させないよう求めている。工場内で使用されている中国ブランドの監視設備やネットワーク機器についても、全部交換するよう要求している。

米国企業の中共に対する警戒は、突然始まったものではない。米国をはじめとする西側諸国は過去数十年にわたり、中共が国の力を動員して企業や研究機関に介入し、「軍民融合」を推進し、技術移転や産業スパイ、サイバー攻撃などを通じて、海外の先端技術を入手していると繰り返し批判してきた。

軍事評論家、周子定氏は「スペースXは宇宙開発企業であると同時に、防衛関連企業でもある。このような企業が保有する技術は、米国の法律によって規制されている。最大の懸念は、中共による技術窃盗だ。なぜなら、企業が製造した部品が、複数の防衛関連企業を経由して、最終的に中国企業の手に渡ることがあるからだ。そうなれば、中国企業が米国側の設計図や製造関連の資料にアクセスする機会が生じる」と指摘した。

米サウスカロライナ大学の謝田教授は「マスク氏は現在、米中間で衝突が起きた場合でも、自社の事業運営が妨げられることを避けたいと考えているだろう。サプライチェーンの審査強化に踏み切ったことは、極めて重大な意味を持つ」と述べた。

ほぼ同じ時期に、米国議会の超党派の議員も半導体のサプライチェーンに焦点を当てた。共和、民主両党の複数の上院議員は連名で、Appleのティム・クックCEOに書簡を送り、中国のメモリー半導体メーカー、CXMTとYMTCの製品を調達しないよう求めた。議員らは、中国市場向けの製品だけに使用する場合であっても、両社の半導体を採用すべきではないと主張している。

議員らによると、両社はすでに米国防総省の「中共軍事企業」に指定されている。両社がAppleのサプライチェーンに加われば、将来、社内の調達方針が変更された際に、世界市場向けの製品にも使用が拡大する可能性があるという。このため、「中国市場だけに供給する」としても、米国の安全保障上の懸念は解消されないと指摘している。

謝田氏は「米議会議員がAppleや米国企業に対し、中共(関連企業)の半導体を調達しないよう警告した。これは、米中間の先端技術を巡る競争が新たな段階に入ったことを示している。米国政府と米国企業は、今後起こり得る衝突に備え、万全の準備を進めている。これが、彼らが最も重視している点だ」との見方を示した。

専門家は、世界の大手テクノロジー企業が相次いで中共を念頭に安全対策を講じていることは、国際的な企業の間で中共とのデカップリングが加速していることの表れだと分析している。