国土交通省と観光庁は7月17日、外国人によるレンタカー事故を抑えるため、新千歳、福岡、那覇の3空港周辺にある主要国道で、カラー舗装や路面表示などの安全対策を本格的に実施すると発表した。ETC2.0の走行データを活用して危険箇所を特定し、今年度中をめどに順次整備を進める。
外国人運転者による事故は、訪日外国人の増加に伴い急増している。国際運転免許証や外国の運転免許証を持つ外国人による事故件数は、2020年の47件から2025年には212件となり、5年間で約4.5倍に増えた。
事故の形態では、外国人運転者による右折時の事故の割合が、日本人運転者の約2.7倍に上る。日本の左側通行に慣れていないことから、右折時に対向車への注意が不足したり、右折後に進入する車線を誤ったりする危険がある。
ETC2.0で危険箇所を特定
国は2017年から、ETC2.0の走行データを活用し、急ブレーキが多く発生する場所を特定して対策を講じる社会実験を進めてきた。
沖縄県名護市の県道110号では、走行データから抽出した危険箇所に英語表記の注意喚起看板や路面表示、カラー舗装を設置した結果、急ブレーキの発生が約6割減少した。こうした実験の結果を踏まえ、空港周辺の主要国道で対策を本格展開する。
具体的には、交差点で右折する際の進行経路を示すカラー舗装や、右折後の対向車線への誤進入を防ぐラバーポール、進行方向を示す路面表示を組み合わせて設置する。
レンタカー事業者が集まる地域では、出発直後の外国人運転者に左側通行への注意を促す看板等も設置する。
新千歳、福岡、那覇の3空港で先行
先行実施の対象は、新千歳空港周辺の国道36号、福岡空港周辺の国道3号、那覇空港周辺の国道331号である。
3空港はいずれもレンタカー利用者が多い。出国旅客のうち、右側通行の国・地域から訪れた人の割合は、那覇空港で83%、福岡空港と新千歳空港でそれぞれ80%に上る。
国土交通省と観光庁は、右側通行に慣れた外国人運転者の利用が多い空港周辺を優先し、今年度中をめどに安全対策を順次実施する方針である。カラー舗装や路面表示などによって、言語にかかわらず進行方向を直感的に把握できる道路環境を整え、外国人運転者による事故の抑制を図る。
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