1月14日、イラン司法府のトップは、国全体に広がる抗議デモの最中に重大な犯罪の疑いをもたれた者に対し、迅速な裁判を行い、有罪とみなされた者には速やかな処罰を下すと発表した。
AFP通信を引用したタイムズ・オブ・イスラエルの報道によると、モフセニ=エジェイ長官は「もし誰かが人を焼き、斬首し、火をつけたのであれば、我々は迅速に業務を遂行しなければならない」と述べた。
また、カタール政府が主に資金提供を行っているアルジャジーラによると、同氏は「仕事をしたいのであれば、今すぐすべきだ。何かをしようとするなら、迅速に行わなければならない」と語った。
同氏は、いかなる遅滞も抑止効果を損なうことになると主張した。
タイムズ・オブ・イスラエルがイランのメディアを引用して伝えたところによれば、司法府の長は裁判を公開で行うべきだとも述べた。
イランでは死刑が頻繁に執行されている。米国に拠点を置く人権活動家通信社(HRANA)は、2025年に同国で2063人が処刑されたと報告した。
モフセニ=エジェイ氏のコメントは、活動家らが抗議デモによる死者数が数千人に急増したと指摘する中で出されたものである。
HRANAは1月13日、「人的損失については、抗議者2403人の死亡が確認された。死亡者の中には、12人の子供(18歳未満の個人)が記録されている」と発表した。
「さらに、抗議活動に参加していない一般市民(軍関係者でも抗議者でもない)9人も死者に含まれている。一方、治安部隊のメンバーや政府支持者147人が殺害されており、その中には少なくとも5人の一般市民の政府支持者が含まれている」
これにより、死者総数は2571人に達し、ここ数十年のイランにおけるいかなる抗議活動や動乱の死者数をも大きく上回っている。またHRANAは、抗議活動開始から17日目の時点で、イラン全土の31州すべて、187都市で計614回の抗議集会が記録されたと報告した。
約1万8千434人が逮捕されたことが確認され、97件の強制的な自白が放送され、1134人が重傷を負った。エポックタイムズは、HRANAの数値を独自に検証することはできていない。
トランプ米大統領は1月13日のCBSとのインタビューで、抗議者を絞首刑に処しているという告発が事実であれば、「非常に強力な行動」に直面することになるとイランの指導者たちに警告した。
イランにおける「最終的な結末(エンドゲーム)」について問われたトランプ氏は、自身の第1期政権中に排除されたテロ組織ISISの指導者アブ・バクル・アル=バグダディ容疑者や、イランのガセム・ソレイマニ将軍の例を挙げた。
トランプ氏は「イランで今起きているような事態は見たくない。国民が抗議の声を上げること自体は、一つの意思表示のあり方だろう」とした上で、「だが、当局が何千人もの人々を殺害し始め、さらには絞首刑の話まで出ているとなれば話は別だ。そのような行為が彼ら(イラン政権)にとってどんな結末を招くか見てみよう。決して良い結果にはならないだろう」と語った。
1月13日、トランプ氏はSNS「トゥルース・ソーシャル」で、抗議者に対し政権への圧力を維持し、国の機関を占拠するよう促した。また、殺害が止まるまでイラン当局者とのすべての会談をキャンセルしたと述べた。「殺人者や虐待者の名前を保存しておけ。彼らは大きな代償を払うことになる」と彼は記した。
トランプ氏はまた、「助けは向かっている」とも書き込んだ。
通信遮断
抗議活動が激化し始めて以来、政権は国内のインターネットや電話サービスへのアクセスを遮断してきた。これにより、国際機関が抗議活動の激しさや政府の対応を推測することが困難になっていた。
1月13日以降、イランは通信制限を一部緩和し、国外への発信は許可したが、着信は有効にしていない。メッセージングサービスへの制限は依然として課されている。
現地の活動家グループによると、同日、スペースX社は同国内でスターリンク(Starlink)の無料インターネットアクセスを有効にした。
Xへの投稿で、イランの活動家グループ「NasNet」は、NasNet、スターリンク、および米当局との協議の結果、イーロン・マスク氏のスターリンクがイランのユーザーの利用料を免除したと述べた。
「数週間にわたる継続的な努力、交渉、そしてスターリンクのチームや米国当局との協議の結果、革命に資するためにスターリンクへの無料アクセスを提供することに成功した」としている。
同グループはイランのユーザーに対し、「ただデバイスの電源を入れるだけでいい。物理的なカモフラージュ、スターリンクIPの隠蔽、そしてワイヤレスネットワーク名の変更を忘れないように」と助言した。
ジャミング(電波妨害)への懸念
マスク氏は、政府の制限を回避できるようイラン人にスターリンク・サービスを提供してきた。これには、22歳のマフサ・アミニ氏が警察の拘留中に死亡し、抗議活動が巻き起こった2022年の際も含まれ、当時ホワイトハウスはこの億万長者と連携を取っていた。
イランの法律では違法であるにもかかわらず、スターリンクは受信機を持つ人々によって同国内で使用されている。受信機はGPS信号を使用して自らの位置を特定し、低軌道衛星群に接続する。
米国に拠点を置くミアーン・グループ(Miaan Group)のデジタル権利・セキュリティ担当ディレクターでイランの専門家であるアミール・ラシディ氏は、1月9日に公開されたイラン・ワイヤー(IranWire)とのインタビューで、抗議活動の発生後、スターリンク衛星を標的としたジャミング信号が検出されたと語った。同氏によれば、当初はスターリンクの上り・下りトラフィックの約30%が妨害され、最終的にその割合は80%以上に達したという。
ラシディ氏は、20年間の研究の中でこのような障害は目にしたことがないと述べ、使用されている技術は非常に高度で軍事レベルのものであると付け加えた。これらのジャミング装置は、国内で開発されたものでなければ、中国やロシアから政権に供給された可能性が高いと同氏は指摘した。
イランのアッバス・アラグチ外相は、米国が抗議活動をエスカレートさせたと非難し、トランプ氏が介入する口実を与えるために抗議活動を「暴力的で血なまぐさいもの」にしたと述べた。また、抗議活動には「テロ工作員やテロ集団が潜入している」とも語った。
アルジャジーラによると、アラグチ氏は「我が国は戦争の準備もできているが、対話の準備もできている」と述べた。
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