中国公安が海外ユーチューバー拘束・罰金要求との情報拡散 財政難背景の指摘も

2026/02/24
更新: 2026/02/24

中国共産党(中共)の財政はますます逼迫している。中共公安による「遠洋捕撈(越境捜査・拿捕)」の魔の手は海外にまで伸び、海外に移住した個人メディア運営者を拉致・恐喝する事案が発生しており、数億元に上る罰金を科された者もいるという。

遼寧省大連市公安の内部関係者を名乗る人物が最近告発した内容によると、中共当局は現在、経費の不足が深刻で、公安システムがYouTubeブロガーの大量摘発・処罰に着手しているという。すでに約40名のブロガーに対して処罰決定が下されている。

告発者はさらに、中共が最近打ち出した「海外収益課税」および「ネットワークセキュリティ新規制」はいずれも経費問題の解決を目的としたものだと述べた。大連市公安局に課せられたノルマは「3か月で60億元(人民元)」であり、達成できない場合は「異動」となるという。

告発者は、大連市公安局の分局の行政処罰決定書を盗撮したとされる画像も公開した。決定書には、現在シンガポールに居住する高姓の男が、過去十余年にわたり、違法なVPNソフトを使用してYouTube上でコンテンツを制作し、違法に577万3500ドル(約8億9923万円)の利益を得、納税を逃れたと記され、証拠として「ビデオ調書・録画」が挙げられていた。決定書によれば、高某に対して10倍の罰金が科され、今年3月31日までに4億1569万2千元(約93億7582万円)という巨額の罰金を納付するよう求めている。

ネット上では「海外にいながら違法にVPNを使う必要があるのか」といった批判が相次ぎ、当該決定書の荒唐無稽さを嘲笑する声が広がった。「罰金」の名目で公然と金を奪い、海外移住者も標的にしていると批判するユーザーも多かった。

この決定書をもとに、ある告発者が「越境漁業」の詳細な経緯を明かした。処罰を受けた男性はYouTube上で人気の高いブロガーであり、妻とともに日本に在住し、共同で運営するチャンネルで相当の収益を得ていたが、中共側の「税務問題」を理由にシンガポールへ移住していたという。2025年10月、妻が大連市に帰省した際、地元公安に突然拘束された。公安は妻のスマートフォンからVPNソフトを発見し、動画アカウントの運営データを強制的に提出させた上で、夫に対してリモートで身代金を要求したとされる。妻がシンガポールに戻った後、二人はリスク回避のため「形式的な」離婚を決断したという。

YouTubeで当該チャンネルを確認したユーザーによると、告発された夫婦の最近の更新は確かに滞っており、スタイルも変化し、動画で顔を出さないケースが増えているという。また、ネットユーザーによる調査では、大連の決定書に記載された被処罰者と告発されたYouTuberとの間で、生年月日、出身地の住所、海外での個人メディア運営開始時期など複数の個人情報が一致していることが確認された。

一方、告発内容の真偽を疑う声もある。大連の決定書の書式に問題があるとの指摘や「決定書上の身分証番号は上海のものだ」「告発されたYouTuberの姓は高ではない」といった疑問も提起されている。

それでも多くのネットユーザーは、告発の真偽は現時点では確認できないとしながら中共が「越境漁業」のような行為に及ぶことは十分あり得ると述べている。

これより少し前には、中共公安部傘下の北京鋭安科技有限公司が2年にわたり悪質な賃金未払いを行っていたことが明らかになっており、公安システム自体が深刻な経費不足に陥っている実態が浮き彫りになっていた。また、全国的な経済低迷を背景に、大連市内の街頭の荒廃した様子を映したとされる動画も多数拡散している。