アメリカ司法省が公開したエプスタイン文書をめぐり関係性が指摘されている伊藤穣一・千葉工業大学長について、政府は3月5日、衆院予算委で中道改革連合の泉健太氏への答弁として、政府として調査を行う予定はないと示した。
エプスタイン氏は、少女買春などの罪で起訴されたアメリカの富豪で、2019年に収監中に自殺した。アメリカ司法省が公開した関連文書には、伊藤氏の名前が複数回記載されている。
これを受け、小野田紀美・科学技術担当相は3日の会見で、エプスタイン文書の調査と伊藤氏への聴き取りを検討する方針を示した。
一方、伊藤氏は同日、公式サイトに声明を公表し、エプスタイン氏の犯罪を認識しておらず、自ら違法行為はないと説明した。そのうえで、「当初の任務にめどがついた」として、現在務めている内閣府の「グローバル・スタートアップ・キャンパス構想」運営委員会や、デジタル庁の「デジタル社会構想会議」の構成員は今月末で退任する意向を示した。
泉氏は5日、衆院予算委で政府がエプスタイン文書の調査と伊藤氏への聴き取りを行うのは事実かどうかと質問した。
これに対し、鈴木隼人内閣府副大臣は、「ご自身から退任の意向を示されているので、それ以上政府として何らかのことをするという予定はない」と回答した。
鈴木氏の答弁に対し、泉氏はこの答弁に驚いた様子を見せ、「(伊藤氏が)これまでのこの構想に関係協力を示している各機関との関係のあり方、どういう経緯でそういった約束に至ったのかまで含めて、一度スクリーニングする必要があるのではないか」と語った。
続けて「これまでどういったアドバイスを受け、どういったことを反映させてきたのか、どのプロジェクトにどのように関与してきたのか、これは改めて確認するべきことじゃないですか」と述べ、政府の検証を求めた。
鈴木氏は、「エプスタイン氏との交流関係の疑念については、先日出された声明において事実関係を整理して説明していると承知をしている。政府として何らかの評価をする立場にはないと考えている」と答えた。
泉氏は、政府の対応「極めて日本的というか、私は良くない日本的な考え方だなという気がする」と述べた。
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