7月3日、NATO=北大西洋条約機構の欧州連合軍副最高司令官、ジョン・ストリンガー氏は、欧州の同盟国がアメリカによる最近の部隊削減で生じた戦力の空白を、ほぼ補っているとの認識を示した。
ストリンガー副司令官は、来週トルコのアンカラで開かれるNATO首脳会議に出席する予定である。アメリカは、有事に欧州へ派遣する部隊の規模を大幅に縮小する方針を示しており、これを受けてNATOの軍事指揮部は、加盟する欧州各国に対し、これまでに約束しながら履行されていない兵力の提示を求めている。
ストリンガー氏は今年、NATOの欧州作戦を統括する副司令官に就任した。元イギリス空軍の戦闘機パイロットで、欧州の同盟国はアメリカの関与の変化に対応する準備ができていると述べた。また、負担の分担や役割の移管は、軍事的な合理性に基づいて進められているとしている。
さらに、欧州の一部の国が同等の兵力を提供できない分野については、他の資源を活用し、同等の効果を確保する方針を示した。
そのうえで、NATOの戦力の再調整は以前から進められてきたとして、「欧州の同盟国は、アメリカの兵力調整で生じた空白を埋める取り組みを強化している」と述べた。
先月、アメリカのヘグセス国防長官は、欧州に駐留するアメリカ軍について6か月間の見直しを行うと発表した。この動きを受け、今後、欧州におけるアメリカ軍のさらなる削減や再配置につながる可能性も指摘されている。
NATO軍事指揮部の報道官、マーティン・L・オドネル大佐は、「航空および海上の分野では、欧州はすでに対応を進めており、必要に応じて従来の規模を上回る対応も可能だ」と述べた。
また、分野によっては欧州の同盟国がアメリカと同等、あるいはそれ以上に先進的な装備を保有しているとし、ブルガリアが間もなく受領するF16戦闘機を例に挙げた。
イギリスの国防費をめぐる問題について問われたのに対し、ストリンガー氏は、「32の加盟国すべてが、2035年までに国防費を国内総生産=GDPの3.5%に引き上げることで合意している」と述べ、実行に向けた計画も策定されていると説明した。
さらに、「この目標に例外はない」としたうえで、「すべての加盟国が約束を履行することを期待している」と述べた。
ご利用上の不明点は ヘルプセンター にお問い合わせください。