アジア開発銀行:中国の水質汚染に警鐘、開発援助を打ち出す

2007/10/21 11:21
 【大紀元日本10月21日】アジア開発銀行は最新報告書で、中国各地の水質汚染は驚くほど進んでいると指摘した。同銀行は、悪化し続ける現状に歯止めをかけるため、中国の河川と水源の汚染防止プロジェクト開発援助を決定した。

 米国VOAの報道によると、アジア開発銀行は、中国の水質汚染を防ぐシステムを強化させるために、プロジェクト「水質汚染を制御する市場機制の政策研究」を立ち上げ、中国当局の汚染削減目標の実現に有効的な協力を提供すると表明した。

 同銀行の関係者によると、このプロジェクトは政策的な意見とアドバイスを全面的に提案するという。その提案を叩き台に、中国での深刻な水質汚染問題を解決する市場機制を作り上げる、と述べた。本案件に関して、プロジェクトの投資総額は65万ドルと見込まれ、同銀行は中国側に50万ドルの資金援助を提供する。

 中国経済は高成長をしてきたが、高い代償をも払った。現在、中国は環境汚染、資源の減少、生態環境の破壊など厳しい局面にあるとされ、報告書でも、河川と水源の汚染は中国の最も緊迫する環境問題であると認識されている。

 一方、環境問題の名著『黒色の河川:中国の未来の環境挑戦』の著者で、米国外交関係委員会のアジア太平洋研究センターの易明・主任は、米国VOAの取材で、以下のように語った。

 「中国の都市部では、下水の管理が行われているのは50%にも満たない。その他の下水道から排出する汚水は直接川に流される。中国の都市を経由する75%の川は、飲用水の水源には適していない。国が管理している全国の7大水系とその支流も、3割は食品加工と灌漑農業に適していない。工業廃水による河川への汚染はさらに深刻である。中国の長江はいま、太平洋最大の汚染源になっている」。

 中国当局の十期目「五カ年計画」は、工業廃水による汚染を10%削減との目標を制定したが、実現できなかった上、工業汚染指数は2%上昇した。

 十一期目「五カ年計画」では、再度強制的な目標を作り、2005年を基準に10%の削減を計画している。

 易主任は、中国当局の環境保護の計画が実現されるのは難しいと指摘し、「過去において、当局は河川と空気汚染に歯止めをかけるため、多くの雄大な企画案を作ったが、本当に実現できたのは、一つもない」と説明した。

 企画案が着実に執行できない主な責任は地方政権にあると、易主任は指摘し、「地域の経済利益を最重要視する状況下で、地方政権が中央指導部の環境保護企画に真剣に取り組もうとしていない。多くの工業汚染排出企業は中央の行政と政治圧力を受け、一時的に減産あるいは操業を中止するが、ほとぼりが冷めると、また操業を再開し、元の木阿弥になる」と明かした。

 

 
(翻訳・叶子)


 

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