THE EPOCH TIMES

【特別報道】法輪功弾圧、中国政局の核心 越えられない関門 

2012年05月14日 07時00分
 【大紀元日本5月13日】王立軍・元重慶市副市長の成都市米国総領事館駆込み事件発生以来、中国政局は様々な異変をみせており、国際社会は煙にまかれている。中国情勢をどう解読するのか、中国はどこに向かうのか、最近の一連の変化にどう対応するのか。これらは各国の関心の的になっている。それを明確に洞察するには、中国社会の核心問題の一つー-法輪功弾圧問題に直面しなければならない。このことは中国政局のキーポイントであり、乗越えられない関門でもある。

 中国国内で法輪功を習う人の数は非常に厖大だ。過去13年間、その学習者はいわれなき迫害、残虐な弾圧を受け続けてきた。中国当局は弾圧を執行するため厖大な社会資源を費やしており、その結果、各方面に深刻な状態をもたらしている。

 その巨大な代価と危害により、指導部内ではこの問題への対処方法に大きな意見対立みられる。胡錦濤国家主席や、温家宝総理、習近平国家副主席などの現職指導者と次期指導部の後継者は、江沢民前国家主席らが主導してきた弾圧の責任とその血の債務を背負いたくはない。しかし、江沢民前国家主席や、(公安、司法、検察、裁判所などを主管する)中央政法委のトップである周永康氏、薄煕来氏などは弾圧を維持し、その責任追及を避けるため、指導部以外の「第二の中央権力」を築いてきた。その目的は政変を図り権力を奪うことである。これが中共政権の一連の異変の根本的な原因だ。

 法輪功問題を中心に、指導部内で綱引きと正邪の戦いが展開されている。そのことはすべての国民と世界各国政府にまで影響を及んでいる。

弾圧の影響は数億人の中国に及び、弾圧により中国の情勢は不安定化

 1992年、李洪志氏は中国国内で法輪功を公に伝授し始めた。当時、当局の資料には、「わずか7年の間に、学習者は1億人に達した。彼らは真・善・忍の原則で心を律し、功法を行うことで身体の健康を得ている。各種聞き取り調査の結果によれば、法輪功は道徳水準の向上や、人間関係の改善、社会の安定と身体の健康などの面に著しい効果が出ている」とあった。

 1999年2月、米国の有力週刊誌「USニューズ&ワールド・レポート」の文章に、次のような中国のある高官の話を引用している。「法輪功とその他の気功は(健康が増進されるため)一人あたり年間1千元の医療費を節約できる。もし、その愛好者が1億人の場合、年間1千億元を節約できる。朱鎔基総理(当時)も非常に喜んでいる。国はこの金をもっと上手く利用できる」。また中共政権の長老、全人代(全国人民代表大会)の前委員長・喬石氏は当時、法輪功を全面的に調査した後、「社会に百利あっても一害なし」との結論を出している。

 個々の学習者には親戚や友人がいる。そうなると、法輪功になんらかのかかわりをもつ人間は数億人に達する試算で、この数は世界第三位の人口を持つ米国をも超える。その他のいかなる国においても、これほど大勢の人間が迫害・弾圧の影響を受けるのは実にありえない。

 不幸にも、江沢民前国家主席はその激しい嫉妬から、中共の強大な国家資源を駆使し弾圧を発動した。多くの家庭が弾圧の対象となり、数え切れない多くの家族が離散し、経済上窮地に追い込まれた。また、さらなる多くの家庭とその親戚・友人は恐怖に陥り、悲しみと不満に浸った。

 空前な規模の弾圧と対照的に、学習者による平和かつ理性的な抗争も行われてきた。

 数億人を制しようとする中国政府・共産党。この行為により、政権運営と国民生活の両方の安定が保てなくなった。

 
3月末、台湾台北市の自由広場で行われた集団煉功風景。参加した学習者は7400人(大紀元)

弾圧には莫大な国家資金が費やされてきた


 法輪功弾圧は戦火のない戦争に等しい。中国は莫大な国家資金を投入した。

 伝えられるところによると、胡錦濤国家主席は2002年の政権継承後、特別調査チームを立ち上げ、江沢民・前国家主席による法輪功弾圧への財政投入を極秘調査した。その調査結果によると、弾圧が一番激しい時期(1999~2002年)において、国内総生産の約半分、それ以外の時期でも、3分の1~4分の1の資金を費やしたという。また、ピーク時にはGDPの4分の3を投じたとの情報もある。ある国務院財政部の幹部は「弾圧は金で固められている。莫大な資金の投入がないと、弾圧を維持できなくなる」と明確に話している。

 法輪功学習者は国家政権の攻撃を生身の体で頑として対抗している。弾圧後間もなく、中共の幹部はストレートに語った。「弾圧に使う資金が1回の戦争分を超えた」と。

 江沢民前国家主席が政権から引退後も、中央政法委のトップである周永康氏はその弾圧政策を引き続き執行した。弾圧資金は若干減ったのも、依然として国の財政、国民に巨大な負担をもたらしている。いま、法輪功弾圧が主要任務である中央政法委の年間予算は軍部予算を超え、7千億元(約8兆800億円)に達している。これは目に見える部分である。一方、弾圧に関連する各方面への資金投入は、到底統計できないほどである。それほど大規模でかつ13年間続いた煙のない戦争、これによる国の財政、人力、社会資源の消耗は一体どれほどに達するのか。

 正常な国の財政ならば、その重荷を背負いきれないはずである。そのため、財政赤字が膨らみ、紙幣の印刷などの対策がよく取られている。ここ数年、継続しているインフレも、法輪功弾圧による財政圧迫を解消するため、紙幣を大量に印刷したことと多いに関連している。最近では、外国株式市場において、中国の銀行の上場が活発化している。その主要な原因の一つが、巨額な財政赤字を埋めるため、国内外で資金を調達するためだ。

 根幹から崩壊した国家の法制

 いかなる国においても、無実な国民への弾圧は法律上、許されるはずがない。この意味では、この弾圧は事実上、空前絶後な法律への冒涜と挑戦である。

 江沢民氏は最初からわかっていた。つまり、現行の法律では、法輪功の罪状を定めることができない。なぜならば、法輪功とその学習者は社会にいかなる危害をもたらしていない。いかなる法律をも違反していない。

 
写真は、610オフィスの2002年度勤務審査自己評価採点表の一部(明慧ネット)この内容は同サイト記事『一冊のファイルから迫害の系統性と残酷さを見る』が詳しい。リンクは次のとおり。www.minghui.jp/2004/07/09/phss_040709_02.htm 

そのような状況において、江沢民氏は、既存の法律システムをぶち壊し、新たな組織「法輪功問題を処理する中央の作業チーム」を立ち上げた。法輪功の弾圧を実行する「610オフィス」はこの組織の執行機関である。江沢民氏は、中央政法委という実質上法律の制約を受けない党の機関を利用し、法輪功の弾圧を全国規模までに広げ、それは時に外国にまで及んでいる。

 この弾圧自体は、まさに法律に違反している。そのため、「610オフィス」の多くの迫害政策には正式な文書がなく、口頭の内部通達に留まっている。この通達には「弁護士には、学習者からの弁護依頼を受理させない」「拷問で亡くなった場合は自殺で処理する」「その名誉を貶し、収入を絶ち、肉体を消滅する」、学習者の訴訟については「対応しない、受理しない、説明しない」などがある。これらの政策は、報道されなければ内部の資料にも記されない。しかし、全国各地の学習者は絶えず610オフィスの関係者や、強制労働収容所の看守からこれらの政策を聞かされているという。正義感の強い弁護士が学習者の弁護を引き受けるのだが、同組織に阻止されてしまう。610オフィスは学習者への拉致・恐喝をも執行している。

 610オフィスを管轄する中央政法委は公安部、最高人民法院(裁判所)、最高人民検察院(検察)、司法部という「公検法司」を主管している。そのため、610オフィスはこれらの政府機関に命令を出すことができる。この弾圧には「公検法司」全てが加担し、主要な役割を果たしてきた。つまり、本来法を執行する側が法の違反者になり、政治運動の道具と化した。このことが国家の法律システムを壊滅に向かわしている。

 同時に、中央政法委は弾圧のため、恣意的に職権を拡大し、武装警察の組織をも掌握してきた。その目的は(指導部が支配する)軍と対抗し、実質上「第二の中央権力」を築くためだ。弾圧者サイドはまさに法律を完全に無視する。

 法輪功弾圧の手法は、政権の異見者、人権弁護士、異議を申す芸術家や一般国民にも用いられている。

 不完全な法律と破壊された国家の法制により、中央から地方まで幹部の汚職が横行し、国全体が無秩序と腐敗のまん延状態に陥っており、国は崩壊の危機にひんしている。

 社会の道徳が全面的に廃退

 正常な社会は、必ず悪を抑制し善を推奨する。広範に善良を制圧すれば、必然的に悪を放任してしまう。「真・善・忍」の理念が罪にされると、善人になろうとする人がいるのか。善い人を制圧し、道徳高尚な人たちの生き場を剥奪する国は、一体どこに向かうのか。

 法輪功を弾圧するため、中共政権は幹部の各種の悪業を弾圧に参加することへの一種のご褒美だと見過ごしてきた。体制内部の汚職、腐敗、堕落は、ついには収拾がつかなくなった。弾圧の巨額資金は参加者の「功績」に沿って山分けされた。最も残虐で、最もずる賢い、最も悪い人たちが最も多くの分配金を得た。社会の正義はますます退廃し、国民全体のモラルは低下し続け、最終的に、中国社会は、危険な状態に向かい続けている。

 「真・善・忍」への弾圧は、人性の最も善良の部分を攻撃し破壊した。十数年もの間、国の多額な資金を投入し総力を挙げたこの弾圧は、社会の道徳に壊滅的な打撃を与えた。それにより多くの中国人は、法輪功学習者は無実であり善い人であると知りつつも中共政権への恐怖から、多くの人は弾圧を沈黙し、公の場で政府を非難する勇気を無くしている。このように人間の心が歪み、良識が抹殺される社会において、人間関係は非常に冷めており、道徳の最低限のラインがなくなった。

 例えば去年年末、広東省佛山市で、車にひき逃げされた幼女を18人の通行人が無視し救いの手を差し伸べなかった。また、有毒食品や有害薬品の問題が続発しているのも、みなその証だ。いまの中国社会はまさに、「皆が私を害する。私も皆を害する」という境地に瀕している。道徳の崩壊は言葉で形容できないほどである。

 中共政権に破壊された伝統文化

 中華民族は5千年の歴史において、豊かな文化を築いた。人々に道徳を重んじさせ、善良な行いを促し、神を敬う、真摯、慈悲、仁義、寛容、信用、勇敢などの美徳を教えた。これらの美徳は中国人の人格の特徴を形成させ、中華文明が延々と数千年にわたり伝わって来た根源でもある。

 中共の理念である「偽・悪・暴」は伝統文化の精神と根底から背反している。そのため、中共政権は、暴力と騙しの手段で政権を強奪したあとは立て続けに邪悪な粛清運動を発動してきた。そして、その独裁政権を維持するために伝統文化の根幹を徹底的に破壊してきた。

 民族の最も核心的力はその文化にある。中国は数千年来、強大な文化を用いて、他民族と融合し、国民を激励してきた。文化のない民族には魂がないに等しく、方向性もない。このような民族には前進は無く、滅亡に向かうだけであろう。なぜならば、文化を失うと根も失ってしまい、未来もない。文化の根源を失うと、民族の精神も壊滅するのである。

 幸いにも、法輪功学習者は中国の伝統文化の復興に取り組んでいる。特に法輪大法佛学会が主催する神韻藝術団の公演は、伝統的価値観や、人間の然るべき道徳の規範、行動の基準を含む中華5千年の伝統文化の精髄を、完ぺきな藝術手法により舞台で再現している。観客はかつての歴史の輝きを感受でき、真の中華伝統文化を肌身で感じ取れる。中国国内や、台湾、世界各地の観客は、神韻がみせている中国文化を普遍的に理解できている。

 神韻は無形の力で中共に汚染された中国文化を浄化している。文化は中国人の根であり、神韻は中国の真の歴史と文化を復興し、再現している。

 中共にぼろと化された伝統文化を、法輪功は奇跡的に蘇えらした。これらの文化の要素は数千年にわたり中国人の血に流れていた。その要素が激発されると、マルクスレーニン主義は捨て去られ、伝統文化にみちた真の中国が新たに築かれる。すなわち、中華文化の伝承はいま法輪功に託されている。彼らは中華民族の長期的な発展に対し文化の原動力を提供している。

 
3月末、台湾台北市の自由広場で行われた、学習者7400人で作る法輪功創始者・李洪志氏の肖像(大紀元)

中国と世界の未来の道のり


 人類の長い歴史において、中華文明は重要な位置にあり、また中国も重要な役割を演じていた。中国の古来の文明が十分に発掘されたとき、世界への貢献は言うまでもなく大きくなるだろう。それ故に、21世紀は中国人の時代という人もいる。世界の発展が行き詰まるとき、多くの人は中国に注目し始める。

 中国はどういう方式で変わるのか、中華文明はどのような役割を果たすのか、全世界がこれらのことを非常に注目しているであろう。国際社会は中国の平和、自由、安定および発展を望んでいる。中華文明が世界に貢献することをも期待しているであろう。

 事実がすでに証明している。つまり、法輪功への残虐な弾圧が続く限り、中国には安定は訪れない。もし、人心が善良であり、政治が清廉であれば、社会はおのずと安定するはずである。無実な人を迫害し、その真相を隠ぺいし、人々の発言権を剥奪する暴虐な政治体制は必然的に災いを招くであろう。社会の安定を維持するための国家予算が毎年増加しているにもかかわらず、社会に不安定が増す原因はここにある。

 13億人の人民を有する中国、その未来の動向は全世界に影響を及ぼすであろう。法輪功への弾圧により中国社会の人心はますます堕落した。私服を肥やすために国費が費やされ、法制は破壊され、道徳も崩壊し、国全体が危険な境地に陥っており、世界にも巨大な衝撃をもたらしている。

 国の政策が通常のマニュアルで執行できなくなるとき、暴力で強迫し、利益で誘惑し、そして虚言で煽るという手法に頼るしかない。法輪功を弾圧する過程において、職権の濫用は普遍的に存在するのは明らかだ。国家の資金を恣意的に使い込み、悪人を奨励し、各種虚言の宣伝に費やしてきた。一国の政府がこのように白と黒を逆転させ、権力を濫用し、金銭で人々を誘惑して犯罪に加担させている。この国はもはや崩壊へと進んでいる。

 理性的な執政者であるならば、もし、国民のために奉仕する願望がすこしでも残っているならば、国の未来を憂慮する微かな意向があるならば、いまの情勢を変えるために努力するはずである。もし、彼らがいまだに行動を起こさないのであれば、(江沢民前国家主席らが犯してきた)罪をも背負わなければならず、その責任追及を受け、取り返しのつかない末路に突入するしかない。

 多くの国と政府は、中国との友好関係を継続する過程において、往々にして経済とビジネスによる利益のみを重視し、人権問題を無視している。例え人権問題を言及しても、中共の圧力のため、見せかけの流儀に終わってしまう。いまの中国の最大の人権侵害ーー法輪功への弾圧について、触れる勇気もない。中国の政局や最新の動きはすでに明確にこのような国や政府にはっきりと告げている。つまり、法輪功は彼らにとって避けて通れない問題である。

 中共は国際社会に「どんな人権問題を提起してもいいが、法輪功だけは議論しない」と圧力を講じた。このことから、この問題の重要性を十分に現し、中国社会の核心的問題であることは明らかである。この問題を解決しない限り、その他の問題は解決できないであろう。

 ならず者政権と協力し、弾圧を制止しようとしないのであれば、悪魔の罠に落ち、自ら招いた災いを味わうしかないであろう。理性的な政府ならば、このことにはっきりと気付くべきである。

 弾圧はいずれ必ず制止される。しかし、どれほど持続するのか、中国社会がどれほどの代価を払うのかは、中国国民と国際社会の対応次第である。そして、全ての行動も、それ自身の未来を決める。

 国際社会が中国に注目しているとき、人々が中国の将来の行方を思索しているとき、いかに法輪功問題に対処するのか、全てがこのことに直面し、しかも回避できない。世界が中国の安定を望んでいるとき、この弾圧を制止することに力添えしなければ、願いが実現するはずがない。

 先知者はこう述べた、「我々は最後の審判に直面する」。事実上、その審判はすでに始まっている。前例のないこの善と悪の戦いにおいて、人々は皆天の前で自身の位置を決める。

 天の道理は非常に公平であり、善と悪には必ず相応の報いがある。天は全ての人の決断をみている。

 (翻訳・叶子)
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