THE EPOCH TIMES

人気地方紙で相次ぎ幹部更迭 党大会をめぐる動きが活発化か

2012年07月20日 09時13分
【大紀元日本7月20日】社会問題を踏み込んで報道し、市民の人気を得ている広州紙「新快報」と上海紙「東方早報」だが、最近、役員が相次ぎ解任や異動をさせられていたことが分かった。最高指導部が刷新される今秋の党大会を前に、メディア統制が一段と厳しくなるとの見方が強い。また次期指導部人事をめぐって各派が動きを活発化させていることの表れともみられている。

 16日、新快報の編集長は同紙を管轄する夕刊紙・羊城晩報の主任に異動となった。そのため、読者に好評の評論記事や調査報道が紙面からこぞって姿を消し、地元ニュースや娯楽記事のみの紙面構成となった。

 編集長の異動について、次期指導部のメンバーとされる習近平国家副主席らの文化大革命時代の生活ぶりを描いた記事を転載したことが指導部から問題視された、と複数のメディアは報じた。しかし転載元の新聞社は粛清されていないことから、同記事が原因であるとの可能性が低い。今秋の党大会を前に、最高指導部の人事をめぐって各派が動きを活発化させたことの表れとの見方が出ている。

 ドイツ国営ラジオのドイチェ・ベレは、粛清は5月に同省宣伝部長に就任したばかりの庹震氏、または中央宣伝部によるものだと分析している。同部トップの李長春氏は江沢民派のメンバーであり、庹震氏はその腹心とされている。

 また、粛清は改革派として知られる同省トップの汪洋氏への当てつけとの見方も出ている。江沢民派の薄熙来元重慶市トップの失脚にともない、同氏の次期最高指導部入りが有力視されている。今回の粛清は汪氏のお膝元で行われ、同氏のイメージダウンを図る思惑がある。

 一方、上海紙の東方早報では、17日に社長が免職され、副編集長も停職処分となった。同紙は5月、公権力が既得権益集団に私物化されていると現状を批判した、ある著名な経済学者のインタビュー記事が原因とみられている。

 香港英字紙・南華早報は同市トップの兪正声氏はかねてから、同紙の報道姿勢に不満を持ち、今回の粛清は同市上層部からの圧力によるものだと報じた。また、兪氏の次期最高指導部入りも取り沙汰されているから、メディア統制を通じて、業績をアピールしているのではないかとの憶測がある。

 ドイチェ・ベレは党大会の開催に近づくにつれ、今後粛清に遭うメディアがさらに出てくるとしている。

 (翻訳編集・高遠)
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