中国の機構改革 政府筋「歩幅が小さい」=香港紙「利益集団の強い抵抗があった」

2013年03月12日 15時45分
党重要幹部が牛耳る電力事業の巨大ダム(Photo/Getty Images)

【大紀元日本3月12日】中国国務院が10日、開会中の全国人民代表大会(日本の国会に相当)に提出した機構改革案で、「腐敗の温床」と批判されていた鉄道部の解体が決定されたものの、27あった省庁は25の微減にとどまり、「改革の歩幅が小さい」と政府関係者は漏らす。省庁を18まで減らすと取りざたされた改革案と大きな開きがあった。これについて、香港メディアは長老政治家の強い抵抗があったためと分析する。

 香港紙・蘋果日報は、今回の改革はまもなく首相に就任する李克強氏の主導のもとで行われたと報じた。当初は、27ある省庁を18まで大幅に減らす構想だった。しかし、取りざたされていた水利部と農業部の合併、科学技術部と教育部の合併、国土資源部から環境保護部と住宅建設部の分離などはいずれも実現されなかった。これについて同紙は「利益集団の抵抗と強力な後ろ盾が原因だ」と分析する。

 中国では電力、エネルギー、運輸、通信などあらゆる産業に、党の重要幹部らは利権を持っている。水利電力部門は李鵬元首相の一族に牛耳られている。李元首相の息子は父の電力関連業界への影響力を引き継いでおり、1991年から、最大の電力会社華能国際電力開発公司とその関連会社で要職に就いていた。2008年、政界に転身し、現在山西省長に就いている。元首相の娘も2008年から電力大手の中国電力国際発展公司の最高責任者(CEO)を務めている。

 国土資源部の初代部長は、昨年の第18回党大会で最高指導部から退陣した周永康氏だった。同氏一族は石油部門を38年間にわたり掌握していた。

 鉄道部は江沢民派の牙城と言われ、江沢民前国家主席が絶大な影響力を持っている。2008年の機構改革の際も鉄道部の解体が模索されていたが、同派の強い抵抗で実現されなかった。昨年の党大会後に江沢民派の勢力が急速に後退したことと、劉志軍部長(当時)が汚職で失脚したことが今回の解体につながった。

 海外の中国メディアは党中央政策研究室の施芝鴻副主任の話として「改革の歩幅が小さい」、「今後も改革は推進されるだろう」と報じた。

 これについて、同紙は長老政治家の力を排除しなければ、今後も抜本的な機構改革は見込まれないと指摘した。

(翻訳編集・高遠)


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