ギリシャ、難民3.5万人の入国阻止 トルコは人権侵害と批判

2020/03/07
更新: 2020/03/07

[カスタニス(ギリシャ)/エディルネ(トルコ) 5日 ロイター] – トルコ政府が国境を開放して以来、ギリシャが3万5000人近い難民の不法入国を阻止したことが、ギリシャ政府関係者らの話で分かった。

トルコ政府は2月28日、国境を開放し国内にいる難民を欧州に流入させると発表。トルコは2016年、欧州連合(EU)との協定で難民をEUに入境させないと確約したが、方針を転換した。それ以来、数万人ともされる難民がギリシャに向けて押し寄せる事態となっている。

ギリシャ政府関係者によると、ギリシャの国境警備隊はこの24時間に7000人近くの難民の入国を阻止。入国を阻止した難民の数は、2月29日以降で3万4778人となった。逮捕者は244人という。

ギリシャのミタラキス移民政策相は4日夜、3月1日以降にギリシャに到着した難民について、北部セレスに移送しその後それぞれの出身国に送還する方針を示した。

一方、トルコ側は、ギリシャの難民の扱いについて人権侵害だと批判、欧州人権裁判所に提訴する準備を進めているとしている。トルコのソイル内相は5日、ギリシャとの国境に近いエディルネを訪問し、難民がトルコ領内に逆流するのを阻止するため、1000人の特別警察部隊を配備することを明らかにした。

Reuters
関連特集: 国際