CIAは「米国に対するクーデター」を準備している 注目の大統領候補ケネディ・ジュニア氏が語る(下)

2023/07/21
更新: 2023/07/19

今年3月、EPOCH TVのインタビュー番組「米国思想リーダー」にロバート・F・ケネディ・ジュニア氏が出演し、米国の民主主義がいかに破壊され、全体主義的な支配へと移行しているかを語った。(日本語版の公開は5/27)

また彼は、米国で過去数十年にわたり行われてきたパンデミックのシミュレーションについて、自身が発見した不気味な共通点について紹介した。

さらに、叔父であるジョン・F・ケネディの暗殺にCIAが関与していたという疑惑についても見解を示した。

そして、多くの国民が国家に対する信頼を失っている今、いかに米国の理想を呼び覚ますかについて議論した。

(上)に引き続き、以下に番組内のインタビュー全文を掲載する。

ヤン・エキレック(司会):
貴方にお聞きしたい事が3つあります。一つめは、本の中でも書かれていますが、今回のパンデミックを通して、米国史上最大の富の移転が起こったことです。これは非常に気がかりです。中産階級は壊滅的な打撃を受けています。不要不急の外出を禁止した全ての西側諸国で起こっていることです。

2つ目は、先ほどもお話しいただきましたが、CIAが何をしたのか、基本的人権を規定した権利章典を停止するためにこの国が何をしてきたのか、ということです。中国共産党のような専制主義者はこれを聞いて喜ぶでしょう。習近平は、米国が疲弊しているのをみて笑っているでしょう。「米国はもう道徳的に堕落している。中国を見習ったほうがいいよ」と言うはずです。ロシアのプーチンも、そのように話しています。

3つ目は、貴方がよく言及する、米国に対する愛についてです。私がお聞きしたいのは、米国に未来はあるのかということです。あなたのお話を聞くと、米国の未来に対して気が重くなるからです。まずは、富裕層に富が集中したことについてお聞きしましょう。

ロバート・F・ケネディ・ジュニア:
はい。新型コロナの間に、米国だけで3兆8000億ドルもの富が上方に移転しました。少なくとも一部は、主に中産階級や貧困層から、新しい少数の超富裕層に移行しました。パンデミックの間に、新たに500人の億万長者が誕生しました。多くの資金は、皮肉か偶然か、ロックダウンの恩恵を受けたソーシャルメディア企業に集中しました。彼らは同時に、ロックダウンへの反対意見を検閲していました。これらのソーシャルメディア企業は、ペンタゴンや諜報機関と密接な関係があります。彼らの多くは、CIAが設立した投資会社「In-Q-Tel」の協力を得て、シリコンバレーで起業しています。

インターネットの起源であるアーパネットは、1979年に国防総省と国防高等研究計画局(DARPA)によって運用が開始されました。彼らはインターネットを作り、その後、これらの企業に対して、極秘に投資し始めました。多くの場合、これらの企業の経営責任者は、企業への投資と引き換えに、政府機関と国家安全保障契約を結びます。ですから、企業は実質的に、政府機関の道具になってしまいます。

ほぼ全てのIT企業は、軍やCIAなどの機関と巨額の契約を結んでいます。ですから、金銭的・権力的に癒着しているのです。その一方で、貧困層は大打撃を受けています。ブラウン大学の研究によると、パンデミックの間、幼い子どもたちのIQが22ポイントも下がりました。自殺やアルコール依存症も増えました。

裕福な人々にとって、ロックダウンはパジャマパーティーのようなものでした。子供たちと家にいられるのですから。私は7人の子供たちと過ごしました。家の横には森があり、サーフィンのできるビーチもあるので、屋外でも過ごしました。しかし、コンプトンやハーレムのような貧困層が住むエリアではできません。警察が遊び場を封鎖してしまったからです。

ビーチの駐車場は閉鎖され、スケートパークには砂が敷かれました。屋内で広がる病気だったのに、人々を屋内に閉じ込めたのです。警察はビーチで、サーファーに違反切符を切っていました。1000ドルの罰金です。屋外でウイルスに感染することはありません。日光浴は感染予防になります。

遊び場を閉鎖できなければ、バスケットボールのフープを撤去しました。つまり、貧困地域の人々は、室内に閉じ込められたのです。学校でしか温かい食事が取れない子供たちもいるのに、学校が閉鎖されました。貧困と社会の悪化を示す指標の中で、改善されたのは「児童虐待」だけです。

新型コロナの間、児童虐待の報告件数は減少しました。というのも、ほとんどのケースは学校から報告されるのですが、その学校が閉鎖されてしまったからです。そのため、子供たちは虐待者と共に閉じ込められました。

調査では50%以上が感情的虐待を受けたと回答しています。身体的虐待を受けたと答えたのは9%以上で、以前より2,3倍増えたと思います。これは貧困層に対する打撃でした。アフリカでは、ロックダウンの影響で毎月1万人の子供たちが餓死しました。赤痢やマラリアの治療薬が入手できず、子供たちが死んでいきました。

つまり、世界中の貧困層に対する戦争だったのです。ラリー・サマーズとハーバード大学の研究によると、ロックダウンにかかった費用は16兆ドルでした。どうやって、支払ったのでしょうか。ウクライナ戦争の費用1000億ドルをねん出したのと同様に、お金を刷って支払いました。紙幣を刷るのです。

お金を刷ればインフレになります。インフレは貧困層への課税であり、富裕層に富を移転する別の形式です。年金を破壊し、社会保障小切手の価値を落とし、銀行口座や貯蓄を破壊することによって、富を富裕層に移転しています。これは意図的でしょうか。私には分かりませんが、米国にとっては非常に悪いことです。

ヤン・エキレック:
多くの米国人やカナダ人、そして欧米諸国の人々が、米国で起きた事に注目しています。米国は本当に民主主義なのかと質問を受けますが、私は「共産主義の中国と比べれば絶対にそうだ 」とよく言っています。しかし、米国は中国やロシアと同じだという人もいます。

私は、「米国は中国とは違う」と断言していますが、このまま進んでいけば、そこへ行き着くかもしれません。 私は2つの意見を耳にしています。あなたは米国でクーデターが起こったとしながら、米国への愛を語ります。私たちは、今後どうすればいいのでしょうか。

ケネディ・ジュニア:
もし、米国に民主主義と価値観を取り戻せる希望があると思わなかったら、私はこの戦いに参加していないでしょう。これは私の人生の中心にある仕事です。どのような形で実現できるかは分かりませんが、そのために戦うのが私の仕事です。多くの人が自分で責任を持って、それを実現する必要があります。私は当て推量はしないし、結果にもこだわりません。

コントロールできるのは自分のことだけです。結果を手放し、それに囚われないこと、それが私の人生を生きる方法です。毎朝、鏡に向かって「今日も職務を果たすぞ」と言います。外に繰り出し、第一線に立ち、民主主義のために戦います。人間の尊厳のために戦い、人権と自由、寛容と忍耐と優しさ、そして、神が私に望む全てのもののために戦うだけです。

私は過去40年来、環境保護のリーダーとして活動してきました。環境保護主義者として言えるのは、勝利は一時的だが敗北は永遠ということです。損失してしまえばそれまでです。ある生物種を失えば永遠に失われます。景観の一部を失えば、神はそれを何かに置き換えてはくれません。舗装してしまったら、二度と元に戻すことはできません。

多くの活動家が諦めてしまうのは、敗北感を味わうからです。燃え尽きて、絶望的な気持ちになるのです。多くの人が断念するのを目の当たりにしました。ですから私は、活動を始めた頃に、結果にこだわらないと決めたのです。期待しなければ、失望することもありません。失望することがなければ、負けることもなく、立ち止まることはありません。

ですから、私のような人間はある意味危険な存在です。何をされようと、立ち上がって戦うのですから。中国政府にとって法輪功が脅威であるのと同じです。彼らは、自分たちの魂、自分たちの義務から正しいことをなすという信念を持っており、それ以外のことには期待しません。政府が何をしようと彼らは行い続けます。

私たち皆が、そのような心構えを持つべきです。なぜならば、それこそが最終的に私たちに勝利をもたらすからです。自分が何をすべきかが分かり、結果を手放せば、決して負けることはありません

ヤン・エキレック:
簡潔に言って、米国は民主主義国家だといえるでしょうか。立憲共和国だと言えるでしょうか。

ケネディ・ジュニア:
今は名目だけだと言えるでしょう。もう米国には報道の自由はありません。民主主義の形はあります。選挙はありますが、我々が政治家や政府機関に影響を与えることができるでしょうか。できないと思います。それらはお金によってコントロールされているからです。しかし、私たちにもできることはあります。米国の民主主義を回復できる簡単な改革があります。

そのひとつは、選挙プロセスからお金を締め出すことです。米国では100年前からそのルールがありました。1908年に制定されたそのルールは、2010年のシチズンズ・ユナイテッド対FEC判決で、最高裁によって破棄されました。これは重要なルールでした。そのルールがなければ、選挙は大企業にコントロールされてしまうからです。例えば、ニューヨークの上院議員に立候補するには5000万ドルかかります。

つまり、立候補者は毎日数百人に電話をかけ、1万〜2万5千ドルの寄付をお願いしなければなりません。政府に抑圧された一市民が立候補したとしても、選挙事務所の電話応対に忙殺されてしまうだけです。

もはや民主主義とは言えません。政治家のロビー活動や選挙活動にかかる費用を負担できるのは、少数の支配層や金権政治家たちだけです。そうして彼らは、連邦議会に仕える奴隷となるのです。これが問題の一つです。

しかし、規制当局が規制の虜に陥っていることに関して、解決はかなり簡単です。知事でも大統領でも、問題の中心に突き進む堅い決意を持った人物がいれば、国立衛生研究所(NIH)などは簡単に正せます。取り壊す必要はありません。やり方はあります。CDCやFDAも同じです。金銭を締め出せば良いのです。製薬会社のお金を排除するのです。

CIAも簡単です。私の父はCIAを立て直そうとしていました。CIAを本来あるべき姿、つまり、情報を集め、分析し、その情報を行政府に提供するスパイ機関に戻すつもりでした。

CIAを誤った方向に導いたのはアレン・ダレスです。彼がCIAを操り、計画部門と呼ばれる部署に指導者の暗殺や不正選挙、世界中でインチキを働くことを許可したからです。いわば、犬のシッポに過ぎない計画部門が、本体を振り回していたのです。スパイ・情報部門が本体にあたりますが、そこは軍部の延長となりました。彼らは準軍事的な介入を正当化し、隠蔽していますが、説明責任を果たしていません。

必要なのは、CIAの計画部門を監視し、「ブローバック」のコストを考慮できる独立した部門です。「ブローバック」とは、対外政策が原因となって自国にもたらされる予期せぬ負の結末のことです。イラク戦争で、CIAは大量破壊兵器の証拠を捏造しました。当時のCIA長官はブッシュ大統領に対して、「これはスラムダンク(確実)だ。イラク戦争に突入すれば、シリアに突入できる」と言いました。シリア戦争によって200万人の難民が欧州に流入しました。欧州の民主主義は崩壊し、ブレグジットが起きたのです。

これらはすべて、CIAの工作活動による「ブローバック」です。米国は1953年にイランのモハンマド・モサッデク首相を失脚させましたが、今でもその代償を払っています。しかし、誰もその責任を取りません。「あれは大変な過ちだった」と批判する機関が必要なのですが、残念ながらCIAは政府内政府となり、私たちの制度内の腫瘍のような存在になっています

ヤン・エキレック:
政府が発信したり、支援したりしているプロパガンダが、ソーシャルメディア上で宣伝されていることについてお話を伺いました。「米国は素晴らしい」「米国の原則はこれだ」といった、米国を称賛するプロパガンダが少ないことを、国内の様々な反体制派が批判しています。見たところ、多くのプロパガンダは親米的ではありません。

ケネディ・ジュニア:
私はプロパガンダではなく、政策を気にかけるべきだと思います。私の叔父であるケネディ大統領は、外交政策についていくつか考えを持っていましたが、ナショナリズムを支援すべきというのは、そのひとつでした。伝統的な植民地支配に反対し、国家主権を支持すべきです。米国はあらゆる帝国主義に対抗する姿勢を貫くべきです。軍事力ではなく考え方で勝つのです。考え方を推進すべきです

アフリカやアジアの子どもたちの目に、米国人はどう映るでしょうか。銃装備の兵士ではなく、平和部隊のボランティアであるべきです。非軍事の海外援助を行う米国の国際開発庁(USAID)は、CIAに乗っ取られる前は実際に貧しい人々を援助していました。アフリカに行くと、USAIDを設立した私の叔父の名にちなんで、ケネディと名付けられた人たちにたくさん出会います。

アフリカや中南米、またアジアの多くの首都には、叔父の名を冠した大通りや、医学校、大学があります。それらの都市の主要な場所には彼の銅像があります。誰が最高の大統領かを決めるのは、世論調査がたくさんあっても難しいでしょう。ただ、もし大統領の名を冠した地名の数で決めるならば、私の叔父がトップでしょう。

それは、米国は約束と理想を実現する国であってこそ米国であるという希望を、世界中の多くの人々が抱いているからです。実際にそれを実行する大統領が誕生すれば、私たちは賞賛を受けるでしょう。それはプロパガンダの作用ではなく、人々が米国の良い面と自分の生活状況を鑑みてのことです。私たちはこういうことをすべきです。真実かどうかも分からない事を人々にどう納得させるかを考える必要はありません。

ヤン・エキレック:
貴方の叔父のジョン・F・ケネディ氏の暗殺について、現時点で分かっている事はありますか。タッカー・カールソンは自身の番組で、CIAの関与は否定されていない、とほのめかしました。実際に何が分かっているのでしょうか。

ケネディ・ジュニア:
それは難しい質問ですね。CIAと叔父の死を関連づける文書は数百万件に上ります。それらを要約することはほぼ不可能です。タッカー・カールソンが番組で言った事は、一部の人々にとっては驚きの事実かもしれませんが、私にとってはそうでもありません。なぜならば、私はこれらの文書を、何年もかけて読んできたからです。実行犯のリー・ハーヴェイ・オズワルドはCIAのスパイでした

彼は、日本の厚木基地の航空管制官に勤務していた米海兵隊員です。1960年、ソ連を偵察飛行していた米国の偵察機が撃墜された「U2撃墜事件」で、偵察機が飛び立ったのがこの厚木空軍基地です。オズワルドはCIAの工作官 ジェームズ・アングルトンにスカウトされ、ソ連への偽装亡命を実行しました。

彼を偽装亡命させた理由は、CIA本部に二重スパイがいる事を掴んだからです。ソ連におけるCIAのスパイ計画の情報が、すべてソ連政府に漏れていました。CIAのスパイたちは、ソ連に到着したとたんに殺されていたのです。

ですから、CIAは二重スパイを突き止めたかったわけです。アングルトンは、オズワルドが注目度の高い亡命を実行すれば、ソ連当局がオズワルドがスパイかどうかを確認するだろうと予測しました。そうすれば、CIA本部にいる二重スパイに対して、オズワルドのファイルをチェックするよう指示が行くはずです。

そのファイルにはトリガーが仕掛けられていて、誰がチェックしたかがすぐに分かるようになっていました。それが、オズワルドをソ連に送った目的でした。もちろん、何も起こりませんでした。2年後、彼は帰国しましたが、お咎めなしです。国務省が用意した航空券でダラスに送られ、そこでCIAの情報提供者や他の関係者に会い、テキサス教科書倉庫での仕事を得ました。彼はその倉庫から叔父を射殺しました。

他にも詳細はたくさんありますが、要約しきれません。CIAもFBIもずっと否定してきましたが、オズワルドがCIAのスパイであることは事実です。彼らもそれを知っています。

ヤン・エキレック:
今こそ、この情報を機密解除する良い機会ではないでしょうか。

ケネディ・ジュニア:
法的には、とっくの昔に機密解除されているべきです。なぜそれをしないのでしょうか。関係者も全員亡くなっています。これは明らかに「組織ぐるみの庇護」です

ヤン・エキレック:
「組織ぐるみの庇護」は数多くの機関に見られるようです。これについてもお聞きしたいのですが、最近、連邦政府の兵器化について調査する小委員会が設立されました。委員会のメンバーに対して何か提言はありますか。

ケネディ・ジュニア:
最も重要なのは、検閲に対する調査です。ヒドロキシクロロキンやイベルメクチン、早期治療に関する情報は検閲されました。この問題について調査すべきです。新型コロナ対応に関して言えば、米国は世界一最悪です。アンソニー・ファウチがいまだに称賛されているのは理解し難い事です。米国は世界人口の4.2%を占めていますが、新型コロナによる死亡者数では16%を占めてます。良い成績とは言えません。新型コロナの死亡率は、100万人あたり約3000人でした。一方、イベルメクチンとヒドロキシクロロキンを利用した国を見て下さい。ナイジェリアでの死亡率は100万人あたり14人で、米国の200分の1でした。

「若者が多い国とは比較できない。新型コロナは老人の病気だ」と言う人がいるかもしれません。確かにその通りですが、世界一の高齢人口を抱える日本の死亡率は米国の10分の1でした。日本ではヒドロキシクロロキンやイベルメクチンは許可されていました。

それらは死亡率と相関関係がありますし、明確な研究結果も出ています。世界を見れば分かります。ハーヴェイ・リッシュをはじめとする生物統計学者らの研究によれば、おそらく約65万人の米国人が、助かるはずだったのに亡くなってしまいました。100件以上の研究が、そのことを示しています。死亡者の85%は早期治療を拒否されたために亡くなりました。

これらは直ちに取り組むべき本当に重要な問題です。もちろん、ウイルスの武漢研究所起源説や、その隠蔽についても調査すべきです。とにかく、検閲の問題が最も重要です。検閲がなければ、そしてメディアがきちんと仕事をしていれば、このような事は起こらなかったはずです。

ヤン・エキレック:
今、貴方は「トラステッド・ニュース・イニシアティブ(TNI)」に対して訴訟を起こしていますね。

ケネディ・ジュニア:
ええ。検閲に対する訴訟を、たくさん抱えています。

ヤン・エキレック:
いわゆるレガシーメディアに関わる人にとって、彼らの使命は変わってしまいました。真実を追求するという義務はもはやないようです。貴方は訴訟で何を達成したいとお考えですか。特にロイターとワシントン・ポストに対する訴訟ですが、彼らの使命が変わってしまった事について、訴訟で何が達成できるでしょうか。

ケネディ・ジュニア:
検閲は恥であり、高い代償を払うことになるという事を彼らに知らせ、検閲をやめさせることが、私たちの目標です。学校でジャーナリズムを学んだ若い記者がたくさんいるというのに、本当に驚くべきことです。彼らは理想主義に魅了され、経験的な真実を追求し、それを暴くことに喜びを感じていました。彼らも、民主主義にとって情報の自由が大切であると分かっています。情報は、太陽であり水であり肥料です。情報がなければ民主主義は枯れてしまいます。報道の自由は重要です。

短期的に見れば、全体主義国家は民主主義国家よりも効率的です。民主主義国家は複雑だし、時間がかかります。秩序に欠けます。腹立たしいほど非効率的な事もあります。しかし、長期的に見れば、民主主義国家の方が効率的です。米国の歴史はそれを証明しています。政敵を殺して政策を実行したいのであれば、中国のようにやれば短期的には効率的です。

しかし、憲法の制定者たちは、全体主義体制の短期的な利点にまさるものを知っていました。それは、情報の自由があれば、市場原理の働きの下で最高のアイデアが出てきます。そのアイデアが議論の中で鍛えられ、勝利するのです。

そのようなアイデアが、最終的により良い政策につながります。コンセンサスを経た政策は国民から支持され、安定した選挙基盤も得られます。なぜならば、国民は政策決定の過程に参加していると感じるからです。

若い記者たちも分かっています。彼らは皆、真実を語り、立場の弱い市民のために立ち上がり、パワフルな政府に対抗したいという思いで、ジャーナリズムの世界に飛び込みました。今、彼らは、権力を振りかざす政府が一市民をいじめ、服従させるための道具となっています。

彼らは自らの良心に反しています。想像して下さい。彼らは自らの価値観に反して生きているのです。ですから、彼らがかつてジャーナリズムと呼んだ価値観と志を取り戻す機会を与えてあげなければなりません。そのためには、彼らの上司に恥じ入らせ、検閲には代償がつくという事を、分からせる必要があるのです。

ヤン・エキレック:
ニューヨークタイムズの記事だったと思いますが、貴方のせいでご家族が恥ずかしい思いをされたという話がありましたね。エポックタイムズもあらゆるレッテルを貼られ、攻撃されてきました。なかでも、私たちが攻撃されるのではなく、法輪功学習者であるエポックタイムズの創業者が攻撃されたことには当惑しました。法輪功は世界で最も迫害されているグループの1つです。その攻撃は中国共産党のプロパガンダを使っていました。真実を追求するには大きな代償が伴います。貴方も同じように感じていますか?

ケネディ・ジュニア:
代償はありますが、不満を言うつもりはありません。私たちは皆、やるべき仕事を与えられています。困難な人生を歩み、そのような課題を抱えることは、結局は贈り物なのです。私の父は亡くなる直前、カミュの『ペスト』を私に手渡しました。父は私を寝室に呼び、「これを読んでほしい」と言いました。

父が亡くなってから、なぜ父がこの本に惹かれていたのかを知りたくて、何度も読み返しました。これは疫病が蔓延したことで完全に封鎖された都市に住む医者の話です。疫病の正体や治療法は誰も分かりません。伝染病なので、感染すれば高い致死率です。

主人公である医師は、寝室で独り言を言います。「死ぬかもしれないから、外出したくない」と。とはいえ、医者だから人を助けなければなりません。どうやって助けたらよいのでしょうか。治療法はなく、彼にできることは何もありません。結局、彼は外に出て、病人を助け、自分の仕事をこなします。

カミュはもう一冊の本を書きました。ギリシャ・ローマのストア哲学の影響を受けた、実存主義哲学の​旗手​だった彼は、ギリシャ神話に登場する象徴的な英雄であるシーシュポスについての本を書きました。

シーシュポスは神々に呪われて、巨大な石を山頂まで押し上げるよう命じられました。しかし、山頂まであと少しの所で、岩はその重みで転がり落ちてしまい、また最初からやり直しです。これが永遠に続くのです。

惨めに聞こえる話ですが、ストア派にとって、シーシュポスは幸福な人間です。彼には仕事があり、常に上を目指して努力しているからです。彼は石を担ぎ、自分の義務を果たしています。幸せや満足感、平和は、そこから生まれます。罰や障害など、不幸と思われている多くの事は、実は私たちへの贈り物です。痛みは精神的な成長の試金石なのです

私は自分の人生にとても満足しているし、自分の選択に幸福を感じています。私と意見が合わない家族にも思いやりを持ち、誰も恨んでいません。私は自分がすべき事を知っているし、そのためにベストを尽くしています。

ヤン・エキレック:
ロバート・F・ケネディ・ジュニアさん、本日は有難うございました。

エポックタイムズのシニアエディター。EPOCH TVの番組「米国思想リーダー」のパーソナリティーを務める。アカデミア、メディア、国際人権活動など幅広いキャリアを持つ。2009年にエポックタイムズに入社してからは、ウェブサイトの編集長をはじめ、さまざまな役職を歴任。ホロコーストサヴァイバーを追ったドキュメンタリー作品『Finding Manny』 では、プロデューサーとしての受賞歴もある。
大紀元報道記者。東京を拠点に活動。
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