公共の信頼よりも、官僚の“裸の体面”を守るために国家権力を動員した──そんな異様な光景が中国・唐山で繰り広げられた。
5月19日、中国河北省唐山市の路上に停車された車のなかで、現職の中国共産党(中共)幹部が不倫相手と密会中に正妻の急襲を受けるという騒動が発生した。上半身裸の男と不倫相手は車内に立てこもるも、現場は瞬く間に「見世物」と化し、野次馬は1千人超に膨れ上がった。
妻は激怒しながら車を叩き、「出てこい!」「我が家の車で何やってんのよ!」と叫び続け、いっぽう、車内の男女は車から出るのを拒否して車中に立てこもり、スマホを構えた市民たちは騒ぎを面白がりながら撮影を始めた。
怒りに震える正妻が車を叩き続ける中、不倫カップルは車内に立てこもったままだったという。騒ぎは夜遅くまで収束しなかった。
(現場の様子)
事態の拡大に焦った当局は、ついに通常の警官に加え、装備の整った治安部隊(日本で言うところの機動隊に相当)を現場に派遣。周囲の市民を押し返し、撮影を制止しながら、最終的に保護対象の男女を赤い毛布で覆い、現場から退避させた。
SNSでは「こんなことで治安部隊が出動?」「税金の無駄遣い」「隠すのは裸じゃなくて腐敗だ」と批判が殺到。「これが官僚の本性」との嘲笑も相次いだ。
この一件は、単なる醜聞では済まされない。中共幹部の不倫スキャンダルは後を絶たず、もはや倫理観が地に落ちたのだ。
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