米大学への外国資金 中国関連約60億ドル 安全保障に懸念

2026/01/10
更新: 2026/01/10

米国教育省はこのほど、「外国資金透明化プラットフォーム」を正式に稼働させた。一般市民が米国の大学にどの程度の外国資金が流入しているかを閲覧できるようになった。最新データによると、外国から米国の高等教育機関に流入した累計寄付額は620億ドル(約9兆3千億円)を超え、その中でカタールが最多となっている。一方、中国本土と香港からの資金は合計で約60億ドル(約9千億円)に達し、上位に位置する。米国議会は、これらの資金は単なる寄付ではなく、中共が大学キャンパスに浸透し、重要な研究成果を入手し、優秀な人材を誘致するための戦略的手段であると指摘し、国家安全保障上の重大な懸念を示した。

米国教育省は「高等教育法」第117条に基づき、「外国贈与・契約オンラインプラットフォーム」を開設し、外国政府、機関、個人が米国の高等教育機関に寄付または提供した資金を公開した。これにより、一般市民やメディア、立法関係者が自由にデータを閲覧できるようになっている。

現行の規定では、米国の大学が同一の外国から年間総額25万ドル(約3750万円)以上の寄付または契約を受けた場合、教育省への報告が義務付けられている。このプラットフォーム上に統合された全米の大学の報告によると、外国からの寄付および契約金の総額はすでに620億ドル(約9兆3千億円)を超えている。

国別では、カタールが第1位で累計約66億ドル(約9900億円)を寄付している。続いてドイツが約44億ドル(約6600億円)、イギリスが約43億ドル(約6450億円)でそれぞれ第2位、第3位にランクインしている。

第4位は中国本土で、米大学に総額40億ドル(約6千億円)以上を提供している。香港からの約19億ドル(約2850億円)を加えると、中国関連資金の総額は約60億ドル(約9千億円)に達し、順位は第2位に上昇する。
中国本土からの資金を受け入れている大学の中では、ニューヨーク大学、ハーバード大学、スタンフォード大学が上位3校である。一方、香港からの資金は主にハーバード大学、イェール大学、スタンフォード大学に流れている。

データによると、ハーバード大学は全体で最も多くの外国寄付を受けており、総額は40億ドル(約6千億円)を超える。このうち、中国本土と香港からの資金は合計で約5億9千万ドル(約885億円)に上る。

米下院中国共産党(中共)特別委員会のジョン・ムレナール委員長は、「中共関連の組織が米国の大学に約60億ドルの資金を提供しており、その目的は重要な科学研究の成果を入手し、影響力を拡大し、学術人材を引き寄せることにある」と述べた。
同委員会は声明で、新たに公開されたデータがこれまでの調査結果と一致していると強調した。これまでに発表された報告書の中には、米中間の大学・科学研究協力に伴う潜在的な安全保障リスクを分析した『鶏舎に潜む狐』や『博士号から人民解放軍へ』などが挙げられている。

また、委員会はXへの投稿で、「中国本土と香港からの資金は慈善的寄付ではなく、中共が機密研究にアクセスし、人材を獲得するために取っている戦略的措置だ」と警告し、今後も中共による研究成果の盗用手口と米国の利益への損害を引き続き明らかにしていくと表明した。