アメリカとイランの第1回協議は合意に至らなかったが、双方の接触はなお続いている。ヴァンス副大統領や複数の関係者が内幕を明らかにした。米代表団は、イラン代表団にその場で最終判断を下す権限がないことに気づいたという。
米代表団を率いてパキスタンでの協議に臨んだヴァンス副大統領は、FOXニュースニュースのインタビューで、イラン代表団にはその場で決定を下す権限がなく、今回の協議を通じて、イランで誰が最終判断を下しているのかが見えてきたと語った。
ヴァンス氏は、会談の場にいたイラン側チームは、米側の条件を受け入れるために最高指導者やほかの関係者の承認を得る必要があり、そのためにテヘランへ戻らなければならなかったと説明した。その場で合意には至らず、双方はいったん帰国したという。
複数の情報筋も匿名でロイターに対し、主会議室に入る際には全員が携帯電話を使用できなかったと明らかにした。このため、ヴァンス氏やガリバフ氏ら代表団のメンバーは、休会の時に会議室の外に出て、本国に連絡を取らざるを得なかった。
会談の途中までは、双方とも合意に達する可能性に大きな期待を寄せており、全体の約80%の議題で一致していた。しかし、その場で判断できない問題を巡って、最終的に行き詰まった。
その後、雰囲気は重苦しいものとなった。パキスタン側代表が場を和らげようとしたが、双方に譲歩する考えはなかったという。
12日朝になってから雰囲気はやや改善したが、隔たりは埋まらなかった。米側関係者によると、イランは米国の核心的な狙いが「イランの核保有を確実に阻止する合意」にあることを十分に理解していなかったという。一方で、イラン側には、米国の真の意図に対する不信感もある。
ヴァンス氏は、米側のレッドラインは一貫しており、イランに核兵器を決して持たせないことだと強調した。そのためには、イラン国内の濃縮ウランをすべて搬出し、信頼できる査察体制を構築する必要があるとし、これが現在の交渉における最大の対立点だと述べた。
このほか、双方はホルムズ海峡の航行権についても協議した。
ヴァンス氏は「率直に言って、イランは交渉の中で条件の変更を試みたが、それがまさに問題の一つだった。われわれは、それは受け入れられないと明確に伝えた」と語った。
トランプ大統領はすでに、イランのすべての港を封鎖するよう命じており、イランの高速艇が米軍の封鎖線に接近した場合は攻撃すると警告している。
AP通信によると、双方は4月22日の停戦合意の期限前に、第2回協議を開く方向で調整を進めている。トランプ氏はこれに先立ち、イラン側から合意を望む連絡があったと明らかにした。
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