28日間上映して、観客はたった3人。
そんな極端な結果が、中国の映画界で現実に起きた。
問題の作品は同国のホラー映画『夢想之地』。2026年3月20日から再上映されたが、28日間で累計観客数はわずか3人、興行収入は104元(約2千円)にとどまった。映画会社に入った最終的な取り分は、わずか35元(約700円)だった。
ネット上では「この興収じゃ、撮影スタッフにカップ麺すらおごれない」と皮肉る声も出ている。
この作品は重い病気から回復した主人公が故郷に戻り、全財産を投じて事業を始めるものの、夜中の足音や正体不明の声、点滅する明かりなど不可解な現象に見舞われるという内容だ。
作品内では「恐怖」が描かれているが、現実の興行結果もまた「恐ろしい」数字となった。
もともと2025年に公開された際も客が入らず途中で打ち切りとなり、今回の再上映でも状況は変わらなかった。結果として、異例の低い興行結果となった。
104元の内訳は、石家荘(河北省の省都)の2人と広州(広東省)の1人。このうち広州の観客が鑑賞した日は雷雨だったことから、「雨宿りのために入ったのではないか」と推理する声も少なくない。
『夢想之地』のケースは、単なる一本の失敗にとどまらない。背景には中国映画の厳しい現状がある。今年の清明節(4月4~6日まで、先祖の墓参りを行う中国の連休)では、上映回数が過去最多となった一方で、興行収入は前年より19%減少している。
観客の関心と作品の質、その両方が問われる中で、どうすれば人々を再び映画館に呼び戻せるのか。中国経済が低迷する中、業界にとって避けて通れない課題となっている。
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