中国 親たちの苦肉の自衛策が話題に

18歳の誕生日に「信用ブラック」 ネットローンから子を守る中国の親たち

2026/06/12
更新: 2026/06/12

中国で、高校卒業や18歳の成人を迎えた子供の名義でクレジットカードを作り、わざと返済を延滞させるという、信じられない行動に出る親が後を絶たない。

目的はただ一つ。判断力が十分でない子供が、ネットローンによる借金地獄に陥らないようにするためだ。

背景にあるのは、中国で深刻化するネットローン問題だ。学生や若者が借金を重ねて返済不能に陥るケースが後を絶たず、家庭崩壊や自殺にまで追い込まれる例も報じられている。

SNSには、「18歳になった子の名義でクレジットカートカードを作り、少額だけ利用して2年ほど延滞させてから返済した」「信用情報に傷を付けておけば、判断力が身に付く25歳くらいまでは簡単に借金できなくなる」といった投稿が相次ぎ、大きな話題になっている。

こうした方法に対し、「若者を狙うネットローンがあふれる中、庶民にはこうするしかない」と賛同する声も少なくない。

一方で、「本来規制するべきなのはネットローン業界だ」「なぜ学生への貸し付けを禁止しないのか」と、政府の監督責任を問う声も噴出している。

中国ではスマホアプリを開くだけで融資広告が表示され、分割払いの勧誘もあふれている。若者が気軽に借金できる環境が整う一方、高金利や強引な取り立てによる被害もたびたび問題になってきた。

本来、信用情報は個人の信用を示すための仕組みである。しかし中国では今、その制度を逆手に取り、「信用を傷つけてでも子供を守る」という異例の現象まで生まれている。ネットローンへの根深い不信感を象徴する出来事と言えそうだ。

李凌
中国出身で、日本に帰化したエポックタイムズ記者。中国関連報道を担当。大学で経済学を専攻し、中国社会・経済・人権問題を中心に取材・執筆を行う。真実と伝統を大切に、中国の真実の姿を、ありのままに、わかりやすく伝えます!