「メイク・アメリカ・ヘルシー・アゲイン(Make America Healthy Again)」構想や民間財団の後押しを受け、公立学校では手作り調理への回帰が勢いを増している。
米クリーブランドでは先月、市内の複数の学校で新入生たちがカフェテリアを見て嬉しい驚きを覚えた。
しおれたレタスや味気のない野菜、わずかなタンパク質しか入っていなかったパック詰めのサラダに代わり、地元産の農産物や各種の冷製肉、卵が並ぶ真新しい光沢のあるビュッフェカウンターが登場したのだ。わずか5つの食材で作られたパクチーライムライスも最近人気を集めていると、クリーブランド大都市圏学区の栄養サービス担当エグゼクティブディレクター、ロバート・ゴーマン氏は述べる。
「私たちは原点に立ち返りつつある」と、同氏はエポックタイムズに語った。「意志あるところに道はある。地元の食材を提供したいと思えば、実現できるのだ」
ニューメキシコ州サンタフェの公立学校でも、地元の果物や野菜を揃えたサラダバーが導入されており、ハンバーガーやフリトパイ、ボロネーゼのパスタソースには近隣の牧場から仕入れた牛肉が使われていると、同学区の児童栄養担当ディレクターであるダイアナ・タラシェヴィチ氏は話す。
両学区とも、コロラド州を拠点とし、学校関係者と協力して超加工食品を自然な食材(ホールフード)へと置き換える活動を行うシェフ・アン財団から支援を受けている。
今学期の直前に米農務省(USDA)および保健福祉省が発表した「メイク・アメリカ・ヘルシー・アゲイン」連邦「ハーベスト・トゥ・ホールウェイズ(Harvest to Hallways)」構想により、これらの学区をはじめとする数千の学区が今後何年にもわたり学校給食の栄養を改善し、地元の農家とつながりを持つことが可能になる。
一方、超党派による「児童のための手作り給食法案(Scratch Cooked Meals for Students Act)」も、次期議会期での進展が見込まれる。同法案は5月下旬に上院委員会へ付託された。学校給食における「温めて出すだけ(ヒート・アンド・サーブ)」の運用を、手作り調理の手法へと移行させるためのパイロットプログラムを設立するものだ。
全米州議会議員連盟によると、州レベルでも、不健康な原材料の制限や地元農家との連携促進に関連する法案がアラスカ、カリフォルニア、メリーランド、マサチューセッツ、ニューヨーク、ペンシルベニアの各州で提出または可決されている。
超加工食品は多くの場合、賞味期限を延ばすためにトウモロコシ、大豆、小麦の抽出物などの成分を用いて化学的に加工されたものと定義される。加工や包装の過程で失われたビタミンやミネラルを補うために、人工原料が使用されている。
超加工食品は加工度の低い食品に比べて満腹感が得られにくいにもかかわらずカロリーが高いため、消費者の早食いや過食を招きやすい。
シェフ・アン財団で学校給食運営のエグゼクティブディレクターを務めるロリ・ネルソン氏は、こうした法律や優遇措置が相まって学校給食に劇的な変革をもたらす可能性があると語る。
「極めて重要な事実として、学校のカフェテリアの数はマクドナルドの店舗数の6倍にも達する」と、同氏はエポックタイムズに述べた。

学校給食の責任者らによると、1食あたり約4.60ドルという農務省の低い償還額(補助金額)のなかで、何十年も定着してきた「温めて出すだけ」の運用を全面的に見直し、調理スタッフを再教育し、地元生産者との取引を増やすために長年確立されてきた調達手順を変更することは容易ではないという。
例えばサラダバーは衛生面での懸念が生じやすく、生徒を見守るスタッフも必要となる。
「子どもたちが卵を1ダースも持っていかないよう、配膳場所に見張り役を置く必要がある」とゴーマン氏は言う。
他の北部諸州と同様にオハイオ州は作物の栽培期間が短いものの、地元生産者から生鮮食品を調達するための創造的な工夫は存在する。ゴーマン氏は水耕栽培のレタス農家や、ベーグルやピザ生地を製造する近隣のパン職人と契約を結んでいる。
対照的にニューメキシコ州では、地元の農家がアンズ、モモ、豆類を収穫するまさにその時期に新学期が始まると、タラシェヴィチ氏は話す。
「8月は私たちにとって実りの豊かな月なのだ」と同氏は語る。
手作り調理の運用を強化して以来、両学区とも食品廃棄物が減少したと報告している。さらにサンタフェでは学区全体でコンポストシステムを導入しており、廃棄された食品を土壌改良に活用している。これは低学年の児童にとって理科の教材にもなっていると、タラシェヴィチ氏は述べた。
ゴーマン氏は、包装資材の削減にも手応えを感じているという。これまでテイクアウト用の温かいサンドイッチに使われていた包装紙やプラスチック製のサラダ容器には、1学年を通じて数千ドルの費用がかかっていた。
学校給食の現場を大規模に改善するには、指針や資金、レシピ以上のものが必要だとネルソン氏は指摘する。
学区は子どもたちが昼食をとるための十分な時間と環境を確保すべきだと同氏は述べる。昼食時間の規定は実質的に存在しないに等しく、理想を言えば、子どもたちは食事の前に休み時間を取るべきだという。
「思い切り体を動かして落ち着いてから、空腹の状態で給食に向かい、しっかりと食べて授業に戻るのが望ましい」「昼食に30分を確保できるのであれば、そうすべきである」とネルソン氏は話す。
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