中国エネルギ―

中国、石炭発電104カ所の計画を停止 スモッグと過剰生産に対応か

2017/01/19 12:27

中国エネルギー当局は16日、建設予定の石炭発電所104カ所の計画を停止すると発表した。これらの発電所は推計120ギガワットの電力を生み出し、約4300億元の価値があるとされる。エネルギー当局によると、すでに建設作業に取り掛かっていた箇所もあるという。

 停止予定の発電所の多くは北西部に設置されたもので、全国11の行政区に分布する。石炭資源の約8割は北部の新彊、内蒙古、山西や陝西の2省と2自治区にある。

 中国の7割以上のエネルギー消費は石炭発電に頼っている。これらは毎年、乾季である冬に深刻化する大気汚染やスモッグの要因の一つとされている。

 中国政府は最新の第13次五カ年計画書(2016~2020年)の中で、石炭から、非化石エネルギーやクリーンエネルギーへの転換を進めるとし、150の石炭発電所を停止・運休させると明記している。

 国際的環境監視グループCoalSwarmが昨年9月に発表した調査によると、2016年の中国の石炭エネルギー量は15パーセント減少したという。

 環境団体グリーンピースは、中国の石炭発電所の停止を受けて、「すでに運行している発電所を止めることは浪費である。さらに、必要でもない発電所を作ったことは酷い資源と設備の浪費だ」と非難した。

スモッグ対応だけではない 過剰設備の石炭発電所の停止

 いっぽう、中国は、単に環境保護のために石炭発電所の建設計画を取りやめたわけではない。同国は、もはや「斜陽工業地帯」である北西部の石炭施設の過剰設備に悩まされている。20年前に確立した石炭発電所の一部はマイナス産業か、稼働されないものもある。

 石油施設の過剰生産の背景には、インフラなどの地方政府の大型計画は、GDPという数字の捻出を図ったものが多く、背景には、地方高官の貪欲なまでの出世欲があるとされる。

 在米の中国政治経済評論家・伍凡氏は大紀元の取材に対して「中国政界では、出世したければ数字から始めて、数字から出世できるとの言葉がある。この数字はGDPデータを指す。虚偽のGDP統計を通じて、共産党政権はその統治が『合法性』を維持していく狙いがある」と述べた。

 中国のGDPについては、李克強首相が07年、遼寧省の党委書記であった当時「人為的なもので、信頼できない」と、当時の駐中国米大使に話していたという。

(翻訳編集・佐渡 道世)

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