THE EPOCH TIMES

姉の連行から3カ月 東京在住の中国人妻、屈することのない救出活動

2010年05月18日 05時57分
 【大紀元日本5月18日】0086-24-89295135・・・ この電話番号にかければ中国遼寧省瀋陽市・馬三家収容所という、日本人には聞き慣れない場所に繋がる。日本に住む山田洪峰(中国名:劉洪峰)さんは、少なくとも8年前から週に一回はこの番号に電話をかけている。

 しかし今年3月に入ってから、山田さんがこの収容所に電話をかけるのにプレッシャーがかかるようになった。

 17年前、中国遼寧省から留学生として日本に来た山田さんは、卒業後、日本の会社に就職し、そこで知り合った同じ職場の年下の日本人男性と結婚した。若いご主人に愛される中国人妻として一見幸せそうに見えた彼女だが、実は持病の喘息に悩まされていた。

 1999年、故郷にいる姉の劉韵豊さんに、健康に優れた効果があるという気功・法輪功を勧められた。小さいころから歳の離れた姉を頼りにしてきた山田さんは、軽い気持ちで法輪功をはじめると、いつの間にか喘息の症状は消えてしまっていたという。

 劉さん姉妹に愛好される法輪功は、1999年7月20日から中国共産党に弾圧され、中国本土では愛好者らも逮捕・拘束されている。中国共産党が1949年に一党政権を握って以来、独裁的な政治活動を通しての弾圧・迫害が繰り返されてきた。被害者は一般市民、知識人、国の官僚にまで及んでいる。

 法輪功は1992年に一般に紹介されて以来、人々の空白な気持ちを埋めるかのように 中国本土に広まった。迫害の始まる前には学習者の数は中国共産党党員の数を遥かに越える1億人にのぼると推定された。心身の修養に励み、自分たちの管理下に置くことのできない多数の国民を、当時の主席・江沢民が目の敵にし、撲滅をはかったことが、迫害のいきさつだ。弾圧の網の目は、国の隅々にまで掛けられるようになった。被害は愛好者の家族たちにも及んでいる。法輪功を止めるよう強要され、拒否する人たちは容赦なく収容所や刑務所に収監されている。

 劉さん姉妹の故郷である遼寧省の馬三家収容所で、2001年、18人の女性法輪功の愛好者が、法輪功を諦めることを拒否したため、男性囚人の監禁室に入れられて集団レイプされるという事件が発生した。このほかにも電撃棒や殴打による拷問で法輪功の愛好者が死亡するというニュースが、絶えず明慧ネット(※)に掲載されている。

 2002年、自分と同じ立場の中国にいる女性法輪功の愛好者を助けなければと、山田さんは馬三家収容所とその関連機関や責任者らの電話番号を収集して、迫害をやめるよう日本から国際電話で説得する活動を始めた。救援活動を通じて深刻な迫害事情を知り、より強い使命感を感じていた山田さんは、毎週の活動を欠かすことはなかった。

 今年の3月2日、最悪の知らせが青天の霹靂のごとく訪れた。実姉の劉韵豊さんが悪名高き馬三家収容所に監禁されたのだ。

 遼寧省瓦房店市に住む韵豊さんは1月29 日、法輪功迫害の不当を伝える資料を瓦房店の駅前で人々に配布していたため、警察に連行された。その後、劉さんの家は強制捜査を受け、私財の一部が没収されたという。

 知らせてくれた知人は、洪峰さんが海外で姉の救出活動を行うことで、中国にいる肉親や他の法輪功の愛好者への圧力が強まることを懸念したため、洪峰さんへの連絡を遅らせた。実際に、その知人に対して、数回にわたり「中国国家安全部」と名乗るものから「もし日本にいる妹が(救援)活動をするなら、中国の親戚や他の法輪功の愛好者を捕まえる。このうちの何人かは既に把握している」という脅迫とも取れる電話がかかってきていた。

 こうした圧力にも屈することなく、山田洪峰さんは姉の救援活動を続けているという。「私が何もせず黙っていたままでは、この邪悪な行動はなくなりません。他の人も同じような目にあうことでしょう。私の良心が許しません」と話す。

 7日、山田さんは日本NPO法輪大法学会代表の鶴園雅章氏とともに、外務省中国担当課に姉の救出支援を求める陳情書を提出した。

 今現在も、アルバイトの点xun_ネ外は、ほぼ毎日街でチラシを配り、姉の救出支援を人々に訴え続けている。「中国共産党の非人道的な行為を許してはいけないことを、日本を含む世界中の人々に知ってもらいたい」と山田さんはその強い意志を表した。

 国際社会では法輪功迫害を停止するよう中国政府に訴える動きが広まっている。今年3月、米下院で「中国政府は法輪功学習者への非人道的な迫害を停止するべき」という605号決議案が可決された。またスペインでは昨年11月、江沢民元国家主席がジェノサイド(大量虐殺)罪で起訴への第一歩が踏み出された。さらにアルゼンチン連邦裁判所は12月、江沢民元国家主席と最高指導部の元高官・羅幹を、法輪功への集団弾圧の主導者として、ジェノサイド(集団虐殺罪)と拷問の罪で刑事訴訟手続を起動し、2人に国際逮捕状を発行することを裁定した。

 ※法輪功迫害の真実を伝える独立報道機関。明慧(ミンフイ)ネットによると、これまでに3369人以上の法輪功学習者が残酷な拷問で死に至っているという。

(報道=飯村)


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