THE EPOCH TIMES

【生活に活きる植物】14・桔梗(キキョウ)

2010年08月06日 07時00分
 【大紀元日本8月6日】日本各地の日当たりの良い山野に自生するキキョウ科の多年草。朝鮮半島から中国東北部にかけて広く分布し、日本では秋の七草として観賞用や薬用に栽培されています。古くから親しまれ、万葉集で秋の七草と歌われている「朝貎(あさごほ)の花」は、このキキョウのことだと言われています。

 茎の先端につく花は5つに裂けた鐘形で、野生種のほとんどは青紫色ですが、品種改良されて白色・八重咲き・縞模様などもあります。また、開花期が6~10月と長く、つぼみが丸く膨らんで風船のようにかわいらしいため、茶花としても人気があります。

 根は白色で太く、横縞があり、長い紡錘形で真っ直ぐ地中にのびています。3年生株を堀上げて細根を取り除いた後水洗い後し、日光でよく乾燥したものが生薬の桔梗根(ききょうこん)です。一般に流通しているのは中国・韓国からの輸入品です。

 学名:Platycodon grandiflorum

 別名:蟻の火吹き、オカトトキ、きちこう、風船の花(balloon-flower)

 成分:キキョウサポニン、アントシアンなど

 【薬用効果】キキョウ根は肺経に働き、去痰・鎮咳・排膿作用があります。鎮咳去痰薬・消炎排膿薬などに使用され、一日に乾燥物3~9gを煎服します。えぐ味の強いものが良品とされます。

 【食用】白くて太い根は漬物などにしますが、アクが強いので流水にさらし、外皮を取り去ってから煮物や漬物にします。韓国では根を食用(トラジと呼ぶ)に使うため、シロバナキキョウが多く栽培されています。

 【その他】この花は雌雄同花ですが雄性先熟で、雄しべから花粉が出ているが雌しべの柱頭が閉じた雄花期、花粉が失活して柱頭が開き他の花粉を待ち受ける雌花期があります。これは、種を守るための見事な仕組みです。また、サポニンが昆虫による食害から自らを守っています。

 生の茎・葉は煮出して錫媒染(ばいせん)で黄色を、クロム媒染では芥子色を染めます。
雌花(右)雄花(左)


雌花期



(文と写真・ハナビシソウ)


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