【大紀元日本3月29日】韓国での核安全保障サミットに出席した米オバマ大統領は、中国政府の対北朝鮮政策について、「実効力に乏しい」などと厳しい口調で非難し、その政策の見直しが必要だと指摘した。
25日には、同大統領は韓国と北朝鮮との軍事境界線に隣接する非武装地帯(DMZ)を視察した。「これは北朝鮮への強烈なメッセージだ」と指摘する声もある。
今回のサミットでは、北朝鮮の核開発問題およびその衛星発射計画は注目の焦点になっている。中国政府は北朝鮮の盟友として、調停役を果たしていないと、非難する声も大きい。
26日、韓国の李明博・大統領との共同記者会見で、オバマ大統領は中国政府の対北朝鮮政策に厳しい言葉を発した。政策は「まったく役立っていない、調整が必要だ」と述べた。また「私は繰り返し中国側に伝えた。つまり不良行為を奨励、故意な挑発の無視、扇動的な言論を隠そうとしたり、国際法違反の極度な煽る行為はまったく無用だ」とも発言した。
オバマ大統領は中国政府に対して、これまでの数十年間、中国の対北朝鮮政策は、北朝鮮の振る舞いを本質的に変える事は出来なかったと厳しく指摘した。
一方、ホワイトハウスの発表では、胡錦濤・国家主席はオバマ大統領に対して、中国は非常に北朝鮮問題を重視しており、北朝鮮側にもその憂慮を伝えていた、と説明した。
BBC中国語版は、「米国政府関係者らは、中国政府は対北朝鮮政策について懐疑的な見方を持っている」と報じた。 米国家安全保障の副顧問を務めるベン・ローズ氏はそのうちの一人だ。同副顧問はAP通信の取材で、「中国は、北朝鮮の行為に依然として憂慮を示している」と述べた。
「ここ十数年間、北朝鮮は核兵器の開発や、ミサイルの発射、軍艦『天安艦』の撃沈、韓国領の延坪島砲撃などを行ってきた。その国際社会への挑発行為はエスカレートする一方だ。しかし中国当局の庇護により、何度も国連の制裁から逃れてきた」と海外在住の中国問題の専門家は指摘し、今回、オバマ大統領が中国政府に厳しい言葉を発したのは、実に珍しいことだと評した。
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