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ゼレンスキー氏 トルコでプーチン氏を待つ ロシアと会談する意向

2025/05/12
更新: 2025/05/12

ウクライナのゼレンスキー大統領は、15日に直接交渉するというプーチン氏の提案に応じ、5月15日に「プーチン氏をトルコで待つ」と表明した。一方で、恒久的な和平交渉の前提として、両国間における全面的かつ一時的な停戦の必要性を改めて強調した。

ゼレンスキー氏はXで、「ロシア側がようやく戦争終結に向けた検討を始めたことは、前向きな兆しだ。世界中がこの時を長く待ち望んでいた。戦争を本当に終わらせる最初の一歩は停戦だ」と投稿した。

その後の投稿では、「外交に必要な土台を築くために、明日からの完全かつ持続的な停戦をウクライナは求めている」と記し、トルコでのプーチン氏との直接会談に同意したことを明らかにした。さらに、「今回は、ロシアが言い訳を探すようなことがないことを願っている」と付け加えた。

ロシアは5月11日、自ら宣言していた3日間の戦闘停止期間の終了を受け、再びウクライナへの大規模な無人機攻撃を開始。ウクライナ空軍によれば、ロシアは6か所から合計108機の攻撃用および模擬無人機を発射し、うち60機は撃墜され、さらに41機の模擬無人機もウクライナ側の対策により目標から外れたという。

両国は、5月8日から10日にかけてロシアが一方的に発表した停戦期間中に、互いが停戦違反を行ったと非難している。ロシア国防省は11日、ウクライナがこの3日間で1万4千回にわたる攻撃を行ったと主張。一方、ウクライナ外務省もロシアの停戦違反を強く非難し、「茶番劇だ」と切り捨てた。なお、ウクライナ側は当初よりこの停戦合意には同意していない。

ゼレンスキー氏は5月12日からの30日間の無条件停戦を提案しており、プーチン氏が「完全かつ持続的で信頼できる停戦」に同意することを期待していると表明。そのうえで、「ウクライナは会談の用意がある」と述べた。

また、「これ以上、戦闘を続ける意味はない」と訴えた。

プーチン氏は5月11日午前、メディアに対して、15日にトルコ・イスタンブールで無条件の直接和平交渉を再開する意向を示し、交渉の場で停戦合意に至る可能性にも言及した。

同日、フランス、ドイツ、ポーランド、英国の4か国の首脳は共同声明を発表し、ロシアが30日間の無条件停戦に応じなければ圧力を強めると警告。「トランプ米大統領による和平の呼びかけを改めて支持し、ロシアが恒久的和平への取り組みを妨げるのをやめるよう強く求める」と述べた。

トランプ政権も以前から、両国間における30日間の全面停戦を提案しており、今回の流れはその延長線上にある。ロシア側はこれまでこの提案に対し慎重な姿勢を見せていた。

プーチン氏の発言から数時間後、トランプ氏は自身のトゥルース・ソーシャルで「ロシアとウクライナにとって、非常に重要な一日になる可能性がある」と投稿

「私は両国と協力し、和平を実現させる。アメリカはこれからは再建と貿易に注力したい。来週は大きな一週間になる」と述べた。

ロシア国営テレビが放送した5月11日の発言では、クレムリンのペスコフ報道官が、プーチン氏の提案について「非常に真剣なものであり、平和的解決を模索する本気の意思を示すものだ」と述べた。「交渉の目的は、紛争の根本的原因を取り除くこと、そしてロシア連邦の利益を確保することにある」と強調した。

トルコのエルドアン大統領も同日、フランスのマクロン大統領と電話会談を行い、ロシアとウクライナ間の和平に向けた仲介の意思を表明。停戦と恒久的平和の構築に向けた議論の場を提供する用意があると述べた。

トルコ大統領報道官室の声明によると、エルドアン氏は電話階段の中で、戦争終結に向けて関係各国が「歴史的な転換点」に達したと述べた。声明はまた、エルドアン氏が5月11日にプーチン氏とも電話会談を行ったことを確認している。

エルドアン氏はロシア側に対し、「恒久的な解決につながる可能性のある」交渉の場を提供する用意があることも伝えた。

エポック・タイムズで国家政治、航空宇宙、航空業界を担当する記者である。以前は「サラソタ・ヘラルド・トリビューン」でスポーツ、地域政治、速報ニュースを担当していた。