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駐日米大使 フェンタニル日本経由の密輸「防止すべき」 「中共が関与」

2025/06/27
更新: 2025/06/28

26日、ジョージ・グラス駐日米大使は、米国内で深刻な社会問題となっている合成麻薬フェンタニルについて、X(旧ツイッター)で日本を経由した積み替えや流通を防ぐ必要性を強調した。

グラス氏は日英両言語で投稿し、「フェンタニルやメタンフェタミンなどの合成薬物は、日米両国で多くの命を奪っています。そして、中国共産党は、この危機を意図的にあおっています」と指摘した。

さらに「中国からのフェンタニルやその前駆体化学物質の密輸には、中国共産党が関与しており、これを阻止するには国際的な協力が不可欠です」と述べた。

その上で「われわれはパートナーである日本と連携し、こうした化学物質の日本経由での積み替えや流通を防ぐことで、両国の地域社会と家族を守ることができます」と語った。

医療用として強力な鎮痛剤として用いられる合成オピオイドであるフェンタニルは、近年アメリカなどで過剰摂取による死者数が急増し、社会問題化した。この問題に中共が深く関与していた。

フェンタニルの多くはメキシコの麻薬カルテルによって製造され、アメリカへ密輸されているが、麻薬カルテルにはフェンタニルを一から製造できるほど熟練した化学者が存在しないため、中国からフェンタニルの原料となる化学物質(前駆物質)を大量に購入しているとの指摘がある。

中国は世界第2位の製薬産業を擁し、低価格のジェネリック医薬品や薬の原材料の生産能力が高い。加えて、先進国と比べて規制が緩いとの指摘もあり、これにより、中国の化学企業がフェンタニルの原料を製造・輸出する温床だという。

こうした状況について、中共が「超限戦」の一環として「薬物戦」を、米国に仕掛けているとの見方もある。

最近の報道では、アメリカへのフェンタニル密輸を目的とした中国組織が日本に拠点を設け、危険薬物の集配送や資金管理を指示していた疑いも浮上した。

エポックタイムズ記者。日本の外交をはじめ、国内外の時事問題を中心に執筆しています。