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中国経済が減速 若者世代が「寝そべり」「非婚化」

2025/12/01
更新: 2025/12/01

中国経済の悪化が続く中、多くの若者が失業や低賃金に苦しみ、親の援助に頼って生活している。90年代生まれや2000年代生まれを中心に「寝そべり(積極的に努力せず、現状に満足する生き方)」や結婚・出産を望まない若者が急増している。専門家は、こうした傾向が中国の人口減少を急激に加速させ、労働力不足を引き起こし、最終的には社会不安につながる恐れがあると分析している。

中共の民政部が発表したデータによると、2024年の結婚登記件数は610.6万組で、前年同期比20.5%の減少となった。

現在、中国では少なくとも29の省が結婚休暇を延長しており、各地で現金や物品による奨励策を相次いで導入している。その中でも広州の南嶺村では、結婚・出産奨励金が最大で20万元(約400万円)に達している。

カナダ在住の華人作家・盛雪氏は次のように語った。
「今の中共当局のやり方は、中国で人口が直線的に減少しているという現実があるからだ。中共はもはや有効な対策をほとんど持っておらず、人口や出生の問題を国家安全保障に関わる事態とみなすようになっている。そのため、現在は出産や結婚を促すため、さまざまな手段を講じているのだ。若者が結婚も出産も拒む現状では、中国の労働力に空白が生じ、社会保障制度や財政の安定が揺らぎ、消費も停滞し、最終的には社会の混乱や政治的な不安定を招くおそれがある。これは、中共の政治・経済・財政・社会・文化・社会構造など、あらゆる分野に及ぶ深刻な事態だ。そのため今、中共は非常に焦っている」

また、新浪財経の報道によると、2025年第1四半期の結婚登記件数は181万組で、前年同期比15.9万組の減少となったということだ。

複数の若者が新唐人の取材に対し「いまは就職が難しく、経済的負担が重い。住宅や自動車の購入も大きなプレッシャーとなっている。『寝そべり』や『非婚主義』の傾向がますます広がっている」と語った。

アメリカ在住の歴史学者・李英之氏は次のように述べた。
「ここ2年ほどは経済情勢の悪化が深刻で、若者にとって結婚はいっそう困難になっている。ご存じのように、結婚は非常に現実的な問題であり、多額の支出を伴う。男性側は結納金を用意し、家を購入しなければならない。しかし不動産市場も低迷しており、家を買う余裕がないことが、結婚への大きな障害となっている」