記者 ティファニー・メイ:
「リック・フィッシャーさん、本日は再び番組にお越しいただきありがとう」
国際評価戦略センター上級研究員 リック・フィッシャー:
「お招きいただきありがとう」
記者:
「現在、中国、台湾、フィリピン、日本周辺の海域・空域では、緊張が極めて高まっている。米国は核能力を持つ爆撃機を派遣し、日本海上空で日本の戦闘機と共同訓練を行った。その前日には、ロシアの核対応爆撃機も中国の戦闘機と合同飛行を行い、沖縄諸島に接近している。こうした地域情勢のエスカレーションについて、どのように考えているか」
リック・フィッシャー:
「中国共産党(中共)は大規模な行動に出ている。現状を塗り替え、安定の支柱を破壊することで米国の同盟国を威圧し、最終的には米国を屈服させようとしているのだ。今回の演習で、中共は100隻もの軍艦を投入し、その多くを東アジア沿岸に展開した。空母打撃群は、日本の琉球諸島中部にある宮古海峡を通過し、その後、日本東方の海域で極めて挑発的な演習を行った。このような動きは前例がない」
「高市早苗首相は11月8日、台湾が攻撃を受ければ日本の存立が脅かされる可能性があると言及した。日本の現行法では、それが『存立危機事態』と認定されれば、自衛隊が動員され、中国による台湾侵攻に介入する可能性がある。したがって、中共の軍事演習の真の目的は、日本と米国を恫喝し、台湾防衛を阻止することにある。しかし、日本が保有する22〜23隻の潜水艦のうち、わずか4〜5隻を投入するだけでも、十分な魚雷を用いて中国の100隻の軍艦を無力化できるはずだ」
記者:
「台湾について言えば、中国共産党政権は実際には一度もこの島を統治したことがなく、彼らが主張する『統一』は歴史的に存在しない。それにもかかわらず、日本は台湾有事が日本の存立を脅かすと述べている。台湾と日本はいずれも『第一列島線』上に位置しているが、これが米国の安全保障にとってどれほど重要なのか聞かせてほしい。もし第一列島線が突破され、中共の外洋型海軍の艦艇や潜水艦がその先の水域へ進出した場合、どのような事態が起こるのか」
リック・フィッシャー:
「もし台湾が陥落すれば、多方面において戦略的な災難を招くことになるだろう。台湾は『第一列島線』の中心に位置しており、この列島線は中共の世界支配を阻む防衛線なのだ。もし中共が台湾を支配下に置けば、直ちにそこを巨大な軍事拠点に変え、海軍、空軍、ミサイル部隊、そして原子力潜水艦を配備するだろう。そうなれば、台湾は『不沈空母』と化し、日本や韓国を封鎖し、フィリピンを恫喝するようになる。そして、日本、韓国、フィリピンに対し、中共が長年渇望してきた二者択一を迫ることになる。すなわち、『米国が平和と引き換えにこれらの諸国の自由を差し出す』か、あるいは『これらの諸国が中共に屈服して米国との同盟を破棄し、米軍をハワイまで撤退させる』かである」
記者:
「フィッシャーさん、非常に深い分析をありがとう。感謝する」
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