世論の渦中にある米民間企業スペースXの最高経営責任者(CEO)、イーロン・マスク氏は10月24日、同社の衛星インターネットサービス「スターリンク(Starlink)」について、攻撃用ドローンによる殺傷行為への使用は一度も認められていないと述べた。
10月14日以降、ウクライナ国内では「スターリンク」と、その軍事用サービス「スターシールド(Starshield)」の通信速度が低下し、ドローンが時速約160キロ、あるいはそれ以下の速度でも接続を失うようになっていた。
ウクライナは2つの衛星システムに依存している。1つは「スターリンク」で、通信、地上部隊、後方支援、防御用ドローン(飛来するドローンを撃墜するためのドローン)に使用されている。もう1つは、米国政府が管理する「スターシールド」で、攻撃的な軍事用途に使用される。
ウクライナ側は、両システムとも速度制限の影響を受けたと説明している。ウクライナのゼレンスキー大統領と国防相は24日、これに先立ち、「スターリンク」と「スターシールド」の衛星通信速度が正常に戻り、両システムに接続したドローンの飛行速度も時速400キロ以上に回復し、ウクライナ軍の実戦に必要な水準に達したことを確認した。
24日夜、マスク氏はSNSのXで、ネットユーザーの投稿に返信し、次のように述べた。
「民間の商用サービスである『スターリンク』を使用し、攻撃用ドローンによる襲撃で人を殺すことは、これまで一度も認められておらず、今後も認められるべきではない」
さらに、マスク氏は次のように付け加えた。
「『スターシールド』は別のシステムであり、米国政府が管理している。判断は米国政府自身が下すものだ」
マスク氏は、ウクライナで使用されている「スターリンク」の通信速度が低下した理由も明らかにした。
「ウクライナ軍は『スターリンク』の利用規約に違反し、攻撃用ドローンによる殺傷行為に使用していた。この抜け穴は先週ふさがれた」と述べた。
マスク氏はさらに、次のように説明した。
「『スターリンク』は現在もウクライナの防衛にとって極めて重要である。少なくとも現時点では、妨害も破壊もできない唯一のシステムだからだ。もし『スターリンク』が停止すれば、ウクライナの前線は直ちに崩壊するだろう。これは脅しではなく、単に事実を述べているだけだ」
「戦争初期においても、『スターリンク』はロシアによるウクライナ侵攻を阻止する上で極めて重要だった。他のあらゆる通信手段がロシアによって破壊、あるいは妨害されていたからだ」
「スペースXがウクライナ防衛のために果たしてきた貢献は、世界中のどの民間企業よりもはるかに大きい」
マスク氏が返信したネットユーザーの投稿には、次のように書かれていた。
「『スターリンク』はこれまでと同じように機能している。ウクライナがどれほど望もうとも、それは兵器システムではない」
米国のマルコ・ルビオ国務長官は17日、メディアからの質問に対し、「スターリンク」は商用製品であり、商用製品に適用される規則に従って管理・運用されなければならないと強調した。一方、「スターシールド」は米国の防衛用製品であり、米軍が使用するものだと説明した。ウクライナは以前から「スターシールド」の利用権限を求めているが、現時点ではまだ認められていないという。
ルビオ国務長官は次のように述べた。
「ウクライナがアクセス権を求めているのは、『スターシールド』を利用してロシア領内の縦深部にある目標を攻撃するためだ。しかし、現時点では利用権限を得ていない」
さらに、「『スターシールド』と『スターリンク』は異なる2つの製品だ」と強調した。
編集責任者:林姸
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