中国で、警察が事件をでっち上げて企業や個人の資産を凍結する問題が広がっている(中国で「遠洋捕撈」と呼ばれる手法)。
こうした実態は近年、各地で被害例が相次いで報告されており、中国の最高人民検察院(最高検)の報告でも具体的な不正事例として示し、公に認める形となった。
今回の最高検の報告では、ある地域の捜査員が告発内容をでっち上げ、他県の企業関係者を犯罪容疑で立件し、強制措置を取ったうえで、約23億円の資産を差し押さえ・凍結していたと明記されていた。
本来、捜査は外部からの告発や証拠をもとに始まる。しかし今回のケースでは、実際にはそうした情報がないにもかかわらず、警察側が告発があったように見せかけ、事件そのものを作り出していた。
このように管轄を越えて他の地域の企業を狙う取り締まりは、中国では問題視されており、特に近年は企業を対象にした資産凍結の動きが各地で相次いでいる。
背景には、地方政府の深刻な財政難があるとみられている。税収が落ち込む中、地方政府が罰金や資産凍結で資金を確保しようとする動きが各地で広がっている。
影響は企業だけにとどまらない。農家が穀物を売って得た代金を突然凍結し、「詐欺に関係している」とされた農家が、自ら資金の正当性を証明しなければならないケースも確認されている。
いくら財政難でも、資金を得るために事件をでっちあげ、無実の人から無理やり奪う。民主国家では、まさに耳を疑うようなやり口だ。中国の公権力の暴走は、どこまで続くのか。
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