中国 スカボロー礁入口を封鎖 南シナ海情勢が再び緊迫化

2026/04/16
更新: 2026/04/16

スカボロー礁をめぐる紛争が続く中、衛星画像から中国共産党(中共)側がスカボロー礁の入口付近に船舶と障壁を配備していることが明らかになった。ロイター通信が伝えた。

画像には、4月10日および11日にスカボロー礁入口付近に漁船4隻、中国共産党軍または海警の巡視船とみられる船舶1隻、そして浮体式バリアが確認された。

衛星画像プロバイダーのVantorは、大型巡視船が浅瀬の入口外側に停泊しており、警戒任務を担っているとみられると述べた。

ロイターがフィリピン沿岸警備隊のジェイ・タリエラ報道官の発言として伝えたところによると、中共政府は4月10日および11日に入口付近に全長352メートルの浮体式バリアを設置した。

タリエラ報道官は「浅瀬の内側で中国海上民兵船6隻が確認され、外側にも3隻が確認されており、フィリピン漁船の進入を阻止しようとしているようだ」と述べた。

4月14日、フィリピン海軍のロイ・トリニダード報道官は、4月5日から12日にかけて中国海警船10隻が浅瀬付近に展開したと明らかにした。

一部の分析では、米国が中東情勢およびホルムズ海峡問題に注力している間に、中共政府が南シナ海での活動をさらに拡大する可能性が指摘されており、フィリピンと米国の合同軍事演習が近く予定されていることも相まって、南シナ海情勢はさらに緊張が高まる可能性がある。

スカボロー礁の主権問題は長年にわたり争われてきた。

2012年に中共とフィリピンがスカボロー礁で対峙して以降、中共側が同海域を事実上支配し、海警船および漁船を継続的に派遣している。フィリピン漁船は依然として同海域での操業を試みているが、しばしば排除されている。

2016年の「南シナ海仲裁案」はスカボロー礁に関連するものであったが、主権の帰属については判断が下されなかった。これは主に、「領土主権」の問題が国連海洋法条約(UNCLOS)の裁決範囲に含まれないためである。

また、仲裁廷はスカボロー礁を「岩礁」(Rock)と認定した。これは、いずれの国が領有していても12海里の領海のみが生じ、200海里の排他的経済水域または大陸棚は生じないことを意味する。

このため仲裁廷は、スカボロー礁は周辺各国漁民の伝統的漁場であり、中共がフィリピン漁民の進入を阻止する行為は条約違反にあたると裁定した。

しかし中共側は当初から仲裁結果を認めず受け入れておらず、同裁定は「違法かつ無効」であるとの立場を堅持している。