米国 日本に中距離ミサイルを配備へ 中共への抑止力強化

2026/06/21
更新: 2026/06/21

米国は中共に対する抑止力を強化するため、日本に中距離ミサイルシステムを配備する。これは米国が2019年に中距離核戦力(INF)全廃条約から離脱して以降、日本に初めて中距離ミサイルを配備するものとなる。

6月20日、日経アジアの報道によると、米軍は来週および9月、合同演習のため日本に中距離ミサイルシステム「タイフォン(Typhon)」を配備する。発射装置は日本国内にとどまる予定で、今回の措置は中共に対する抑止行動への米国の関与強化と見なされている。

米軍は、来週22日に始まる合同演習「ヴァリアント・シールド」(Valiant Shield)に、「トマホーク」巡航ミサイルを発射可能な地上配備型「タイフォン」ミサイルシステムを未公表の数量で派遣する。これらのミサイルシステムは、日本南部・鹿児島県の海上自衛隊鹿屋航空基地に配備される。

「タイフォン」ミサイルシステムはまた、9月に行われる合同演習「オリエント・シールド」(Orient Shield)への参加も予定されている。10月中旬ごろには、これらのミサイルシステムは在日米軍基地へ移送される見通しである。

自衛隊の高官は、今回配備される発射装置は即座には移送できないと説明した。日本政府関係者は「それでもこれらのミサイルを日本国内に保管しておけば、必要な際に配備できることを意味し、北京に対する抑止力となる」と述べた。

5月、米軍はフィリピンで「タイフォン」ミサイル防衛システムから「トマホーク」ミサイル1発を試射し、600キロメートル先の目標に命中させた。「タイフォン」システムは2024年にフィリピンに配備されて以降、合同軍事演習のため同地に駐留し続けている。

「トマホーク」ミサイルの最大射程は1600キロメートルで、鹿屋基地から発射した場合、中国本土に到達可能であることを意味する。

2025年、米国が初めて「タイフォン」システムを山口県岩国市の米海兵隊岩国航空基地に配備した際には、中国共産党(中共)政府が一時抗議していた。

今回は、2019年に米国が旧ソ連・ロシアとのINF全廃条約から離脱して以降、米国が日本に中距離ミサイルを配備する初めてのケースとなる。

当時のソ連との間で締結されたINF全廃条約に基づき、米政府は長年、射程500キロメートルから5500キロメートルのミサイル配備を禁じられてきた。

しかし、同条約に拘束されない中国は、自国のミサイル保有数を大幅に増強してきた。米軍の推計によれば、2025年までに中共は射程1千キロメートルから5500キロメートルのミサイルを1850発保有するに至る。中共は地上配備型の中距離弾道ミサイルおよび巡航ミサイルの保有数において、すでに米国を上回っている。

林燕