ロシアのプーチン大統領が8月13日、北方領土の択捉島を訪問した。高市早苗首相は同日、総理公邸で記者団の取材に応じ、今回の訪問は日本の立場と相いれないとして、ロシア側に強く抗議した。
高市首相は、プーチン氏が2024年1月に北方領土を訪問する意向を示して以降、日本政府がロシア側に対し、訪問しないよう繰り返し申し入れてきたと説明した。
その上で、択捉島を含む北方四島について「歴史的にも国際法上もわが国固有の領土であり、今回の訪問は日本の一貫した立場と相いれない」と述べた。さらに「日本国民の感情を傷つけるもので、断じて許容できない」と批判した。
ウクライナ侵略によって日露関係が厳しい状況にある中でも、日本側は可能な限りの努力を払ってきたと強調した。今回の訪問については「日本国内の対露感情を一層厳しくし、中長期的な関係回復を困難にした」と述べ、事態の重大さを深刻に受け止めるようロシア側に求めた。
プーチン氏は択捉島訪問前日の12日、太平洋艦隊の演習を視察した際、日本との関係や北方領土問題について発言していた。
プーチン氏は「ロシアは日本を脅かしておらず、日本に対して一切の要求や不満はない」と述べた。日本が領有権を主張するクリル諸島については「第二次世界大戦の結果として国際文書に固定された現実である」とし、ロシア領だとする従来の認識を示した。
プーチン氏は、1950年代にソ連と日本が署名した共同宣言を基礎として、ソ連崩壊後のロシアが平和条約交渉の再開に応じた経緯にも言及した。
故安倍晋三元首相との関係については「建設的な関係」が築かれていたと振り返り、現在の日本政府による「方針転換」を残念に思うと述べた。その上で「近隣諸国と相互に受け入れ可能な妥協点を探る用意は常にできている」と語った。
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