「香港に自由を」…大晦日に中国大使館の建物に投影 「人権意識高めるため」=米アーティスト

2022/02/03
更新: 2022/02/03

旧暦の大晦日にあたる1月31日、米国・ワシントンにある中国大使館の壁に突如として「香港に自由を」の文字が浮かび上がった。時を同じくしてロンドンのタワーブリッジにも民主活動家の釈放を求めるメッセージが出現した。

企画を行ったのは米国のアーティストであるロビン・ベル(Robin Bell)氏。プロジェクターで物体に画像などを投影する「プロジェクションマッピング」の技術が使われた。

2014年に香港で起きた、普通選挙を求める運動「雨傘革命」にちなんだ雨傘のマークのほか、閉鎖に追い込まれた香港メディア「蘋果日報(アップルデイリー)」の経営者らの釈放を求めるメッセージである「ジミー・ライとアップルデイリーの7人に自由を(FREE JIMMY AND THE APPLE 7)」なども投影された。

在米中国大使館の壁には「香港には1万人以上の政治犯がいる(OVER 10000 PLITICAL PRISONERS IN HONG KONG)」の文字とともに北京冬季五輪を批判するマークが映し出された。

アーティストのベル氏はラジオ・フリー・アジア(RFA)の取材に対し、創作の理由は「香港の人権に対する意識を高めたいため」だと語った。

香港メディア元社外取締役、北京冬季五輪を批判

「蘋果日報」の親会社であるメディア企業「壹伝媒(ネクスト・デジタル)」で社外取締役を務めたマーク・クリフォード(Mark Clifford)氏は2月1日、ロンドンのタワーブリッジに映し出されたジミー・ライ氏の写真をツイッターに投稿。「ジミー・ライ氏は民主主義のために勇敢に戦ったため、香港の最も警備が厳重な刑務所で新年を迎えることになるだろう」と書き込んだ。

クリフォード氏はさらに、北京冬季五輪を念頭に置いて「1936年にナチスがベルリンオリンピックを開催して以来、最も恥ずべきオリンピックだ」と批判した。

蘇文悦
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