米司法省、中国政府工作員5人を一斉起訴 「国境を超えた弾圧計画」に関与

2022/03/17
更新: 2022/03/17
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司法省(DOJ)は16日、中国系移民に対する嫌がらせや尾行、スパイ行為、連邦政府職員への贈賄、法執行機関への欺瞞などの罪で、中国政府の「秘密工作員」5人を起訴した。5人は、中国政府が世界的に展開している「国境を超えた弾圧計画(TRS)」に関与した疑いがあるという。

訴状によると、ファン・リュウ被告(Fan Liu、62)とマシュー・ジブリス被告(Matthew Ziburis、49)は15日に、シュウジュン ・ワン被告(Shujun Wang、73)は16日午前にニューヨーク東部地区で逮捕され、3人は16日午後に初出廷した。他の2人の被告、チアン・スン被告(Qiang Sun、40)とチミン・リン被告(Qiming Lin、59)はまだ逃走中であるという。

5人は中国政府のために米国内の中国共産党の反対派を弾圧し、うち1人は連邦選挙を妨害しようとしたことも明らかになった。

チミン・リン被告は2021年9月、ニューヨーク市ブルックリン区で中国系退役軍人の議員選挙を妨害しようと私立探偵を雇い、被害者の人格と人身への攻撃を企てた。同候補者は、1989年の中国の天安門事件で弾圧された民主化運動の元学生リーダー。

中国の諜報機関である中国国家安全部(MSS)に勤務するリン被告は、嫌がらせ、陰謀、生体認証技術の違法使用で起訴された。同被告は現在も逃亡中だが、有罪になれば最高で10年の懲役刑が科される。

シュウジュン ・ワン被告は、ニューヨーク州クイーンズに住んでおり、現在、生体認証技術の違法使用、米連邦法執行機関への虚偽情報の提供、中国政府の「国境を超えた弾圧計画」への参加などの罪で起訴されている。有罪の場合、最高で20年の懲役刑に処される。以前は客員研究員や作家として活動し、2015年からは中国政府関係者の指示のもと、秘密工作員として活動している。

ファン・リュウ被告(ニューヨーク州ロングアイランド在住)は、マシュー・ジブリス被告とともに、中国政府のために監視活動を行った共謀の罪で起訴された。リュウ被告はまた、チアン・スン被告とともに米国にいる中国の民主化活動家に関する税務情報を入手しようと、米国連邦公務員に賄賂を渡した罪で起訴されている。

また、被告らは、中国政府を芸術の形で批判した中国系芸術家(カリフォルニア州ロサンゼルス在住)の作品を破壊した罪に問われている。被告らは中国からの監視を行うため、被害者の自宅や車両に監視装置を設置したという。

16日の司法省プレスリリースで、今回の事件に対し、マシュー・G・オルセン司法次官補(国家安全保障担当)は、「いかなる外国政府も、米国住民の言論の自由を妨げ、彼らや彼らの家族の安全を脅かすことを許さない」と指摘した。

ニューヨーク東部地区のブレオン・ステイシー・ピース連邦検事は、「これらの被告を含む中国政府の秘密工作員が、米国の法治と自由を攻撃するために、とんでもなく危険な手段を講じていることは明らかである」と述べた。

(翻訳編集・王君宜)