「不便をかけた」謝罪の上海市副市長に市民が糾弾

2022/04/21
更新: 2022/04/21

厳しい外出制限が続く中国・上海市の呉清副市長は19日の記者会見で、「感染状況が複雑であるため、PCR検査の手配を調整した際に不便をかけた」と陳謝した。ネット上では、副市長のお詫びに「陳謝だけでは何の役にも立たない」と批判が相次いだ。

上海市では現在、中共ウイルス(新型コロナ)の新規感染者数は毎日、1万人台を維持している。

ネット上では、上海市民は「毎日家の中に閉じ込められているのに、なぜPCR検査の陽性者がまだ多いのか」と疑問を呈し、不満を強めていた。市民らは、強制的なPCR検査が原因だと推測する。

市は3月末に都市封鎖を始め、「ゼロコロナ」を目指すために全市民に対して複数回PCR検査を実施しただけでなく、感染者の多い地区に対してほぼ毎日検査を行い、陽性感染者をあぶり出そうとしている。

SNS上の投稿によると、足腰の弱い高齢者を含む各団地の住民らは団地内に設置された拠点に行かされ、長蛇の列に並び、何時間も順番を待っていたという。検査で多くの住民が一気に集まったことに、「人為的に、不必要な感染リスクを高めた」と批判された。

SNS上では、PCR検査拠点で苛立つ住民と防疫職員が衝突する映像も増えている。

いっぽう、SNS微博(ウェイボー)では、市民は呉清副市長の陳謝に納得しない様子だ。

「謝るだけでは何の役にもたたない」

「私たちと一緒に列に並んでPCR検査を受けてみて」

「日本人のように謝罪してから辞職しなさい」

「この政府はもう信用できない」

張哲
張哲
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