TikTokは北京の「侵略ツール」、中国からのアクセス報告受け 議員ら脅威を警告

2022/06/25
更新: 2022/06/27
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米議員らは、「動画投稿アプリTikTok(ティックトック)は北京の対米スパイ活動にとって、まさに『新たな侵略ツール』である」と述べた。この発言は、同アプリを利用している米国人ユーザーの個人データが、中国から繰り返しアクセスされているとの内部記録のリーク報道を受けてのことである。

バズ・フィード・ニュースが引用した80件もの社内会議の流出記録によると、少なくとも2021年9月から1月にかけて、中国のエンジニアが、アプリを利用する米国人データにアクセスしたということだ。さらに、TikTokの社員は、それらのデータがどのように流れているかを判断するために、折に触れ中国の同僚に相談していたという。いっぽう、米国のスタッフには独自にアクセスする権限はなかったという。

TikTokは北京に拠点を置くアプリ開発会社大手、字節跳動科技バイトダンス)が所有している。中国の法律では、企業は政府要請があれば治安当局に協力することが義務付けられている。そのため米国などでは個人データが中国共産党にアクセスされうるとの懸念が浮かんでいる。

報告書によれば、2021年9月の会議で、TikTokのトラスト・アンド・セーフティ部門のメンバーが「中国からすべてが見られている」と発言したということだ。同月、そのディレクターは、北京にいるエンジニアを『マスター・アドゥミン』と呼び、彼らはすべてにアクセスできるらしい。

ケン・バック議員(共和党)は大紀元に以下のように語った。「驚くことではないが、TikTokは共産主義中国が、米国人の個人情報や機密情報に侵入するための侵略的ツールの一つだ。このアプリは我々の国家安全保障に対して、非常に現実的な脅威を示しており、米国は中国共産党のスパイ活動を阻止するために強力な行動を取るべきだ」と。

この高い人気の中国系プラットフォームは、長年、北京とのつながりを最小限に抑えようとしてきた。これが、米国でのTikTokの運営を禁止しようとするトランプ政権の引き金となった。同社は多くの公式声明で、米国内のユーザーデータを現地で保存し、中国当局から要請があっても共有しないと主張している。

「中国の国家情報法は、すべての組織と国民に、『法律に従って国家情報機関の活動を支援、援助、協力すること』と、『自分が知っている国家情報機関の業務秘密を保護すること』を求めている。そのため、中国企業は、当局が要求するデータはどのようなものでも引き渡し、それを公には否定するしかないのだ」と、専門家は述べている。

2021年8月、同国トップのインターネット監視団に関連する国営企業が、バイトダンスの子会社1社の株式を1%取得した。北京がプラットフォームに対して、より多くの影響力を行使しうるといった懸念が高まった。

「中国の 『民間』企業がアクセスできる米国人ユーザーのデータは、間違いなく中国共産党もアクセスできる」とリー・ゼルディン議員(共和党)は大紀元に語った。

2021年10月の議会公聴会で、TikTokの副社長兼米州公共政策責任者のマイケル・ベッカーマン氏は、バイトダンスの社員がTikTokのユーザーデータにアクセスしていることを否定した。同氏は議員に対し、「米国人ユーザーのデータへのアクセスは、世界的に有名な米国ベースのセキュリティチームが対応し、バックアップをシンガポールに保存している」と述べた。

ゼルディン氏は、流出した録音を聞いたうえで、ベッカーマン氏が「議会で嘘をついた可能性があり、これは重罪である」と指摘した。

「数百万人の米国人(その多くはまだ10代)の個人データが、中国政府によってアクセスされた。そのデータを、中国共産党の悪質な活動にいくらでも利用できた可能性があるだけでも、我々の政府や民間企業、そしてこのアプリを使っている人に警鐘を鳴らすべきだ」と。

「米国政府は、どのようなデータが収集され、中国政府が何にアクセスし、そのデータがどのように利用されたかを早急に明らかにする必要がある」。

6月17日のバズ・フィードの記事の少し前に、TikTokは「すべての米国人ユーザーのトラフィックを米国内のOracleサーバーに移行する」と発表した。さらに、「米国とシンガポールのデータセンターをバックアップ・ストレージとして引き続き使用するが、これらのサイトから米国人ユーザーのデータを徐々に削除する見込みである」と付け加えた。

中国から来る技術はすべて兵器化されている

中国の元インターネット検閲官リュー・リペンは以前、TikTokが米国のユーザーを監視するために彼のような人を雇おうとしていたと大紀元に語った。2018年、リュー氏はバイトダンスの面接を受けた。TikTokが、プラットフォーム上の「グローバル化した動画」を検査するコンテンツマネージャーを探していたということである。

「米国人の言論を直接検閲している」と、リュー氏は、2020年のインタビューで語っていた。

「2020年8月、ドナルド・トランプ大統領は、TikTokと中国の多機能アプリウィーチャット(WeChat)を禁止する大統領令を発した。これらのアプリが、米国人の膨大なデータを取得することにより、「中国共産党が、彼らの個人情報や機密情報にアクセスできる脅威となる。中国が、連邦政府の職員や請負業者の位置を追跡し、脅迫用の個人情報の書類を作り、企業スパイを行う可能性がある」と指摘したのだ。

それ以来、トランプ大統領の命令は、いくつかの訴訟や裁判所の命令によって滞っている。

2021年7月、ジョー・バイデン大統領は大統領令を撤回し、代わりに商務省に、このプラットフォームが、国家安全保障上のリスクをもたらすかどうかを評価するよう指示した。

サイバーセキュリティのアナリストであり、戦略的アドバイザリー会社ブラック・オップス・パートナーのCEOであるケーシー・フレミング氏は、中国からのテクノロジーに関して、「北京の世界的野心に警鐘を鳴らすべきである」と述べている。

フレミング氏は、大紀元TVの番組「チャイナ・インサイダー」で、以下のように語った。「このような問題について相談する人たちにいつも言っていることの1つは、『中国から来るすべてのテクノロジーは兵器化されている』と理解しなければならないということだ。米国を弱体化させ、中国を強化するためという目的を持っている」。

「個人データは、その人が誰とつながっているか、商取引、スマートフォンでの行動、そして将来何をするかなどを描き出すもので、『とてもとても貴重』だ」とフレミング氏は述べている。「TikTokがアプリ上で、視聴者を罠にかけるようにプログラム化されているのも、心理的コントロールの一種である」という。

「ほとんどの人が理解していないのは、中国共産党の価値観と目標は、米国や自由世界とは完全に正反対だということだ」とフレミングは語った。

「彼らは完全にコントロールしたいのだ。中国には独立した企業は存在せず、中国共産党が完全に支配している」。中国でビジネスやその他の職業に従事する人は、「中国共産党の法律の適用を受ける」ことになる。