子どもを中心に感染し、激しいせきが続く「百日せき」について、5月18日までの1週間に、全国の医療機関から報告された患者数は、過去最多の2299人となった。
都道府県ごとに見ると、東京都が151人と最も多く、次いで兵庫県が140人、千葉県が129人、新潟県が126人、福岡県が106人となり、また、百日せきの2025年5月18日までの累計患者数は1万9274人となり、これまで最も多かった2019年の1万6850人を上回ったと、NHKが報道した。国立健康危機管理研究機構によると、百日咳は、百日咳菌を原因とし、けいれん性の咳発作を特徴とし、感染力が強い急性気道感染症で、乳児で重症化することがある。
また同機構によると、年間届出数は、2018年が1万2117例、2019年が1万6850例であったが、その後2020年2794例、2021年704例、2022年494例と大きく減少した。2023年は、1000例と増加したものの依然低水準であった。2024年、2025年で再び増加傾向が見られ、2025年は診断週第12週時点で4200例で、2024年の年間届出数4,054例を超えたと発表された。
福岡資麿厚生労働大臣は、13日記者会見を行い、流行が続く百日せきについて答弁を行い、今年の患者数が記録を取り始めた2018年以降で最も多くなっていることに対して質疑を受けると、「患者数が急増している原因については、明らかではない」とした上で、コロナ禍以降、様々な呼吸器系の感染症の患者が増加傾向だと述べた。
また国民に対しては、手指衛生や咳エチケットなどの基本的な感染防止対策に努め、咳が持続する場合には、医療機関の受診の検討を呼びかけた。
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