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株価下落を警告した市民 中国当局から拘束される

2025/11/10
更新: 2025/11/10

中国のある市民がSNSで中国の証券監督管理委員会(証監会)を批判したことをきっかけに、中共当局に拘束され、暴行を受けた体験を新唐人テレビに語った。

中共当局により逮捕された元株式アナリストである卜青松さんは、米国に渡った後に改めて中共党・団・隊組織からの脱退を宣言し、中国市民に海外情報への接触を呼びかけている。

卜さんは「中共はごろつきの政権であり、嘘の上に築かれた政党だ」と述べ、「中国の市民がもっと海外の情報に触れ、真実を知ることを願う」と語った。

卜さんによると、2016年に上海で株式アナリストとして勤務していた際、中国株式市場の下落を受け、SNSに「証監会の対応が良くない」と投稿した。その後、秘密警察を名乗る人物が勤務先を訪れ、投稿のスクリーンショットを示しながら問いただしたという。

卜さんは「私は『これは言論の自由だ』と答えたのだが、相手はいきなり激しく怒り出し、強烈な平手打ちを受けた。その瞬間、口の端から血がにじんだ」と述べた。秘密警察は「首都から派遣された」と説明し、投稿の削除を強要した上で、「再び同じことをすれば北京に連れて行き一生出られなくする」と脅したという。

2023年、卜さんは杭州でセルフメディアを立ち上げ、株式市場に関する見解を発信。フォロワーは数万人に上った。ある時、主流メディアが「株価は上昇する」と報じる中、卜さんは抖音(中国版TikTok)で「株価は下落する」と警告した。

卜さんは「当時、株価は高すぎると感じ、動画で『株価は下がると思う。しかも大きく下がるかもしれない』と発信した。実際に株価は2600ポイント前後まで下落した」と説明。さらに、「中共の『経済は明るい』という幻想は、異なる意見を封じて現実の暗部を覆い隠すためのものだ」と批判した。

卜さんによれば、当局は証券会社に通達を出し、社員に対して「否定的な発言は禁止、経済は明るいという論調に反する意見は大罪に当たる」と指示。警察は捜査令状を示さず自宅を捜索し、卜氏を派出所に連行。抖音の投稿内容を示しながら「国家や政府を批判しただろう」と詰問し、平手打ちや恫喝を受けたという。

卜さんは「株式市場には大きな闇があり、投資家の99%が損をしている」と指摘し、「当局が株式市場活性化策を発表しても、一時的な上昇の後に必ず暴落が起き、損失は非常に大きい」と語った。

昨年11月に米国へ渡った卜さんは、「中共は嘘によって政権を維持している」と強調。正式に党・団・隊組織からの脱退を発表し、「中国の人々が海外の情報を知り、自由社会を理解してほしい」と訴えた。

卜さんはまた、「宗教と信仰の自由を持つことで心身の平和が得られ、中華の大地は本当に安らかで調和のとれた楽園になる」と語り、中国市民に対する情報の自由と意識向上を呼びかけた。