GPIFの資産構成見直しに含み 片山財務相「環境変化に応じ検証」

2026/07/15
更新: 2026/07/15

片山さつき財務相兼金融相は14日の記者会見で、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の基本ポートフォリオについて、運用環境が大きく変化すれば、適時適切に検証する必要があるとの認識を示した。「不磨の大典ではない」と述べ、必要に応じて資産構成を修正する可能性にも言及した。

GPIFが公表した2025年度の運用収益率は16.47%で、収益額は41兆3995億円に達した。年度末の運用資産額は293兆6437億円となった。

2001年度の市場運用開始以降では、累積収益額が196兆9306億円、年平均の収益率が4.67%となっている。2025年度は、国内外の株式が運用益を大きく押し上げた。資産別の収益率は、国内株式が34.62%、外国株式が27.16%、外国債券が12.33%だった。一方、金利上昇の影響を受けた国内債券はマイナス5.11%となった。

この結果からは、2025年度の高い収益が株式を中心に支えられ、国内債券は運用成績を押し下げたことが分かる。ただし、GPIFは短期的な収益だけでなく、長期的な運用実績とリスクを踏まえて資産構成を決めている。

GPIFの基本ポートフォリオは現在、国内債券、国内株式、外国債券、外国株式をそれぞれ25%ずつとする構成になっている。

片山氏は、政府が成長戦略を推進することで円建て資産の魅力が高まれば、それも運用環境の変化として検証の対象になり得るとの考えを示した。

一方、国内資産への投資を増やす場合、外国債券や外国株式のうち、具体的にどの資産を減らすことを想定しているのかとの質問に対しては、現時点で明らかにできることはないとした。

GPIFは、長期的に賃金上昇率を1.9%上回る運用利回りを、最低限のリスクで確保することを目標としている。今後、国内資産への配分を増やす議論が進めば、年金運用に必要な収益を確保しながら、リスク分散と加入者の利益をどう守るかが焦点となる。

清川茜
エポックタイムズ記者。経済、金融と社会問題について執筆している。大学では日本語と経営学を専攻。